【ファミリーマート】店舗での食品ロス削減率が2018年度対比で約27%になりました/市川市内の店舗ではフードドライブを実施中

フードバンク

本稿が公開される10月30日は、「食品ロス削減の日」です。

2019年5月31日に「食品ロスの削減の推進に関する法律」(略称「食品ロス削減推進法」)が公布され、同年10月1日に施行されました。この法律に基づき、10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」となったのです。

さて(Part1)、市川市内のファミリーマートの店舗で、フードドライブを実施していることは、当サイトでも何度か取り上げてきました。2023年10月26日現在、以下の店舗にフードドライブのボックスが設置されており、食べきれない食品を寄付したい人は、ボックスにそれを入れることができます。

  • 市川インター店
  • 市川大野駅前店
  • 市川曽谷一丁目店
  • 市川南大野店
  • 市川八幡店
  • 行徳駅前四丁目店
  • 京成八幡駅前店
  • 東京医科歯科大学店

フードドライブ実施店舗は変更になる可能性があるため、最新情報はファミリーマート公式Webサイトでご確認ください。
https://www.family.co.jp/sustainability/material_issues/society/community/fooddrive/storelist/kanto.html

なお、市川市内にはファミリーマート店舗以外に、「いちかわフードバンクbyフリスタ」、「いちかわフードバンクbyいちかわ社協」が設置しているフードドライブ用のボックスがたくさんあります。それについては、こちらの記事をご覧ください。

さて(Part2)、先日の発表(2023年10月25日のニュースリリース)によると、株式会社ファミリーマートは、2023年8月までの店舗における食品ロスの削減率が、2018年度対比で約27%となったとのことです。ニュースリリースに掲載されていたグラフを元に私が表現方法を少々変更したものが、冒頭の画像(グラフ)です。

ファミリーマート ニュースリリース(2023年10月25日)
10月30日は「食品ロス削減の日」
「ファミマのエコ割」など食品ロス削減の取り組みにより、
2023年8月までの削減率は2018年対比約27%を実現

https://www.family.co.jp/company/news_releases/2023/20231025_01.html

ファミリーマートでは、店舗における食品ロスを、2018年対比で2030年に50%、2050年に80%削減することを目標にしているとのことで、ニュースリリースによれば、現在、以下の①、②、③の取り組みを通じて店舗における食品ロスの削減を推進しているとのことです。

■店舗における食品ロス削減の取り組みについて

①店舗値下システム「ファミマのエコ割」
全国の9割以上の店舗で消費期限の迫った中食商品(おむすびや弁当など)にバーコード付きの値下げシールを貼って値下げ販売する取り組みを実施中です。レジでバーコードを読み込むと自動的に値下げされます。店舗での値下の作業が簡素化され、食品ロスの削減につながります。

②「てまえどり」を全国の店舗で通年展開
来店客に対して陳列棚の手前にある販売期限が短い商品を購入するように促す「てまえどり」を全国の店舗で展開中です。これは、消費者庁および農林水産省、環境省との連携によるもので、「てまえどり」を推奨する掲示物を店内に掲示しています。これにより、店舗での期限切れによる食品ロス削減につながります。。

③特殊な包装技術を活用した消費期限の延長の取り組み(ロングライフ化)
惣菜やサラダなどの一部商品に、容器内の空気を商品に適したガスに置き換える「ガス置換方式」という包装技術を採用することで、消費期限を1日~3日延ばすことに取り組んでいます。ガスを密封するため、容器のふたをトップシールにすることで、プラスチック使用量削減にもつながります。

また、ニュースリリースによると、(店舗から発生する食品ロス削減に直接は関係しませんが)以下の各種取組みによって食品ロス削減を推進しています。

■地域における食品ロスの削減と食支援に貢献する「ファミマフードドライブ」
家庭で消費しきれない食品をファミリーマート店舗に持ってきてもらい、それを自治体やNPOなどの協力パートナーを通じて、支援が必要な人たちに提供する「ファミマフードドライブ」を実施中です。食べきれない食品を必要なところに届けることで食品ロス削減に寄与します。2021年4月の全国展開の開始から2023年2月までに集まった食品の合計は92.2トンでした。市川市内にも、前述の通り、フードドライブを実施しているファミリーマート店舗があります。

■規格外商品を活用した商品開発など、サプライチェーン全体での食品ロス削減を推進

A.規格外のバナナを活用した商品開発
生産や商品化の過程で規格外となったバナナ(ファミリーマートのPB「ファミマル」のバナナの規格外品や、株式会社ドールの廃棄バナナを削減するプロジェクトから提供された「もったいないバナナ」)を活用したオリジナル商品の販売を2022年7月から行っています。2023年8月には、アイスバーと飲むヨーグルトを発売しました。

B.サーモンをスライスする製造工程で出た切り落としを活用した海鮮丼
寿司「サーモンづくし」を製造する際に出る切り落としをトッピングのサーモンの一部に有効活用した海鮮丼「サーモン三昧丼」を2023年8月に発売しました。

C.お中元ギフトの余剰在庫を割引価格で販売(ネット申込サービスで受付)
2023年9月に、お中元ギフトの余剰在庫を割引価格で販売する「訳ありセール」を実施しました。これによる食品ロス削減は約0.6トンでした。

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先日、2023年10月15日に、本八幡駅周辺で行われたスタンプラリーのイヴェントに、「いちかわフードバンクbyフリスタ」として参加しました。南口のドトールコーヒー店舗前にブースを構え、ここを訪れるスタンプラリー参加者に、「フードバンク」「食品フードロス削減」に関するクイズを出し、正解した人にはスタンプを押して差し上げる、ということをしたのですが、予想通りというか、予想以上に、フードバンクを知らない人が多いと感じました。

今、政府、都道府県、地方公共団体(市川市など)や、民間企業やNPO・NGO、そして個人が、社会問題に取り組んでいます。例えば、

  • 男女共同参画社会の実現(男女平等社会の実現)
  • 性的少数者に対する差別の禁止
  • 多文化共生社会の実現(人種や国籍など出自による差別の禁止)
  • 気候変動につながる温室効果ガスの排出量を地球全体で実質ゼロにすること(カーボンニュートラルの実現)

などです。と書くと、

「ああ、SDGs ( エス・ディー・ジーズ、Sustainable Development Goals = 持続可能な開発目標) でしょ、SDGs。知ってるよ」

と思うかもしれません。

上で例示した取り組むべき課題は、いずれもSDGsに包含されています。

先に挙げたものと並んで、様々な主体が取り組んでいるのが、食品ロスの削減です。「いちかわフードバンクbyフリスタ」も、その活動を通じて、食品ロス削減に貢献できると考えていますが、他にも貢献できると考えていることがあります。

以前に上の記事に書いたことを再掲します。

フリースタイル市川のSDGs活動計画には、「いちかわフードバンクbyフリスタ」の活動として、次のものが含まれています。

フードロス(食品ロス)を削減します。
企業・個人からの余剰食品回収量を、2022年の20トンから、2025年には40トンへと増加させることをを目標としています。

貧困問題を解消することに貢献します。
集めた食品を渡す団体や個人の数(団体数、人数)を増やします。これは、私たちがフードパントリーを開催し、個人に直接食品をお渡しすることと、子ども食堂運営主体や福祉団体などに食品を提供することによります。

つながりを生み出します
フードバンク活動を通じて、地域における、人と人、団体と個人、団体と団体のつながりをつくります。

また、これはフードバンク活動の主たる目的ではないかもしれませんが、しかし、重要なことだと思っていることが、上の「つながりを生み出します」にも含まれることで、この活動に参加した人同士が一緒に手を動かし頭を使って連携することで、楽しい!という気持ちになれる、それもまた、フードバンクに参加していただいている仲間たち、ひとりひとりが得てくれたらうれしいことなのです。

崇高な理念を掲げて何かを我慢してボランティア活動をする、ということを自らチョイスする人もいるでしょう。が、楽しいから参加する、仲間と定期的に会えるからフードバンクの倉庫に毎週行く、そういうモチベーションが前景化していても良いですよね。

「楽しい」や「好き」に蓋をするこたァ、ありませんからね。

あるラジオ番組のキャッチコピーは、〈あなたの”好き”が否定されない、あなたの”好き”が見つかる〉※1というものなのですが、(フードバンクに限らず)フリースタイル市川の活動に関わってくれる人が、新しい「楽しい」や「好き」を見つけてくれたら、最高にうれしいです。

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〈注釈〉

※1:TBSラジオ『アフター6ジャンクション2』(略して『アトロク2』、および前身番組『アフター6ジャンクション』略して『アトロク』)のキャッチコピーです。

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執筆日 2023年10月26日
公開日 2023年10月30日(食品ロス削減の日)