【フードバンクにゅ~す】2022年11月2日

フードバンク

14日ぶり15回目の「フードバンクにゅ~す」です。

ここ最近のフードバンク関連の報道記事や、子ども食堂、困窮者支援、食品ロス削減などにまつわる情報をざっと確認したいという人にとって便利な「フードバンクにゅ~す」、ニュース性(新しさ、新奇性)だけでなく、生活者の実態や様々な団体・企業の活動を知るのにも適しているはずです。

これまでの「フードバンクにゅ~す」
ここをそっとクリックしてみてください。

今回は2週間ぶりの「フードバンクにゅ~す」なので、取り上げた記事の数が多く、幅広い話題があります。生活状況が苦しい人が目立っているのは、気のせいではないはずです。「まちづくり」に関心のある人であれば(そうでなくても)気になっているであろう、渋谷の美竹公園で起きている事象に関する記事も取り上げました。

なお、冒頭の画像(扉画像)は、「誕生日ケーキが買えない」という記事を取り上げることから、そのイメージで選択しました(無料写真AC)。

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目次
  1. 「ファミマ8店舗がフードドライブ 市川市と連携、困窮者支援」(2022年10月27日)
  2. 「食品ロス削減 地域ぐるみで 消費者庁推進表彰 eワーク愛媛(新居浜)最高賞 フードバンクや食育に尽力」(2022年10月27日)
  3. 「誕生日ケーキが買えない」(2022年10月31日)
  4. 「『ここで生きつないできたのに…』長年炊き出ししてきた渋谷・美竹公園、再開発のため突如封鎖、これからどこで…」(2022年10月31日)
  5. 「宮城・富谷のNPO、事務所の契約満了迫る フードバンク事業に暗雲」(2022年10月23日)
  6. 「“生活困窮者に”フードバンクに生産者がコメ提供 栃木 小山」(2022年10月24日)
  7. 「JA越谷市が新米寄贈・フードパントリー4団体に」(2022年10月24日)
  8. ベガルタ仙台「10月20日、フードバンク仙台にて食品寄贈式を実施いたしました」(2022年10月20日)
  9. 「需要は高まる一方だが…香港紙も懸念する“日本のフードバンクの窮状”─寄付される食品が足りない『インフレ以外の理由』」(2022年10月21日)
  10. 「『希望のまち』に… 北九州市と手を携え困窮者支援 『抱樸』の歩み」(2022年10月22日)
  11. 「『なぜ豊かな日本でホームレス状態に?』仕事・貯蓄・住まい3つのサポートするHomedoorの活動」(2022年10月29日)
  12. 「外国人の生活支援で連携 佐賀県社会福祉協議会と県国際交流協会」(2022年10月30日)
  13. 参考:「ウクライナ支援について市川市国際交流協会としての声明」
  14. 「偏見や差別なくそう 東池袋の公園広場で生活困窮者アート展」(2022年10月29日)
  15. 「運営主体は中学生3年生 子ども食堂【SDGs企画】」(2022年10月31日)
  16. 「子ども食堂、宮崎県内広がる 物価高でも『地域の絆』拠点に」(2022年10月23日)
  17. 「『小松の野菜 食べてね』 小島よしおさん 子ども食堂訪問」(2022年10月24日)
  18. 「『子ども食堂』の意義を考える演劇公演。学生がボランティアでの体験をもとに脚本・舞台化」(2022年10月24日)
  19. 「イギリスで誕生日に貰ったお金を使って庭の小屋をフードバンクにした少年」(2022年10月20日)
  20. 「10/31~ つくば市が生理用品を1200人に無料配布」(2022年10月)
  21. 「マルエツ『フードドライブ活動』店舗が44店に拡大」(2022年10月28日)
  22. 赤城乳業「ガリガリ君のお姉さん、シャキ子さんが帰ってきた!今年は2つの味が楽しめる!売上の一部を全国の『こども食堂』支援のために寄付いたします」(2022年11月1日)

「ファミマ8店舗がフードドライブ 市川市と連携、困窮者支援」(2022年10月27日)

家庭で食べきれない食品を寄せてもらい必要な市民に提供するため、千葉県市川市とファミリーマートが26日、フードドライブ事業の合意書を交わした。同社は全国各地の店舗でこの事業を展開しており、自治体との連携は県内で初めて。市内8店舗で実施する。

受け付ける食品は▽未開封で破損していない▽賞味期限まで2カ月以上ある▽常温保存が可能−などとし、各店舗の入り口付近に回収ボックスを設置。市民から寄せられた食品は市と市社会福祉協議会を通じ、子ども食堂や支援が必要な人に届けられる。

合意書取交わし式は市役所第1庁舎であり、田中甲市長と同社千葉・茨城リージョン部の三浦哲也部長が書面にサイン。田中市長は「子どもをはじめ、困窮する市民に喜んでもらえる」と話した。

出所:東京新聞公式Webサイト、「ファミマ8店舗がフードドライブ 市川市と連携、困窮者支援」(2022年10月27日)、https://www.tokyo-np.co.jp/article/210422、2022年10月27日閲覧(太字は筆者)

ファミリーマートと市川市は合意書を取り交わし、フードドライブで協力することになりました。 画像出所:市川市公式Twitter(2022年10月26日)、https://twitter.com/ichikawa_shi/status/1585203330355056641

ファミリーマートは、フードドライブ用のボックスを設置している店舗を増やしています。

ファミリーマートのフードドライブ
https://www.family.co.jp/sustainability/material_issues/society/community/fooddrive.html

社会福祉協議会(いちかわ社協)さんの手掛けるフードバンク事業、「いちかわフードバンクbyいちかわ社協」を通じて、食品を必要としているところに届けます。

ファミリーマートと市川市の取り組みについては、先日、こちらの記事でも紹介しました。

「食品ロス削減 地域ぐるみで 消費者庁推進表彰 eワーク愛媛(新居浜)最高賞 フードバンクや食育に尽力」(2022年10月27日)

食品ロス削減の推進活動に取り組む団体を対象にした消費者庁の2022年度食品ロス削減推進表彰の発表があり、最高賞の内閣府特命担当大臣賞に新居浜市のNPO法人「eワーク愛媛」(難波江任理事長)が輝いた。eワークが中心となって取り組んだ企業や福祉団体などを巻き込んだ地域ぐるみの活動が評価された。埼玉県で30日に表彰式がある。

eワークは12年11月に東予地域を拠点に本格始動。規格外の農作物をはじめとした飲食可能な廃棄品を食品関連企業などに寄付してもらう「フードバンク」を県内各地の社会福祉協議会などにも呼びかけて進めてきた。

近年は海外の事例を参考にした無料のフードマーケット「コミュニティパントリー」や子ども食堂、子どもたちへの食品ロス削減に関する食育啓発も実施している。

出所:愛媛新聞ONLINE、「食品ロス削減 地域ぐるみで 消費者庁推進表彰 eワーク愛媛(新居浜)最高賞 フードバンクや食育に尽力」(2022年10月27日)、https://www.ehime-np.co.jp/article/news202210270040、2022年10月28日閲覧

無料のフードマーケット「コミュニティパントリー」とは、どのようなものなのでしょうか。

コミュニティパントリーとは、自由に食料などを選んで無料で持ち帰ることができる無料のフードマーケットのことです。

食品企業などからフードバンクに寄付された食品やフードドライブに家庭から寄付された食料等をコンビニエンスストアのように常設の場所の棚に並べて、会員登録した方が必要なものを選んで持ち帰ることができるしくみです。
通常のフードパントリーでは、開催日時が決まっており、食品等の品目、量なども提供側が選んだものになりますが、コミュニティパントリーでは、利用者にとって自由度が高いため、このしくみを取り入れる活動が増えています。
韓国ではフードマーケットと呼ばれ、政府が運営していますが、国内では、私たちえひめフードバンク愛顔が2020年から先駆的に実施しており、最近、広島県、岡山県、香川県などでも新たに開始する自治体・団体が出てきています。

出所:NPO法人 eワーク愛媛&えひめフードバンク愛顔 公式Webサイト、「コミュニティパントリーとは」、https://eworkehime.kojyuro.com/foodbank.html、2022年11月2日閲覧(太字は筆者)

農林水産省のWebサイトに掲載されている資料によると、以下のような特徴があります。

・ひとり親世帯の支援団体、生活困窮者支援団体、福祉施設などからの紹介を受けて利用する
・開店時はいつ来てもOK。食料を選んで無料で持ち帰ることができる

・公平性を維持するためポイントカード運用
・単に無料で食料を持ち帰ることができるだけではなく、対話を重視、困りごとの早期把握、何か異常を感じたら、支援団体に連絡

・相談も受け付ける

私たち、「いちかわフードバンクbyフリスタ」も、この取り組みには大いに注目しています。実施するには越えなければならないハードルがありますが、パントリー利用者さんにも、実施者にとっても、恩恵がある方法です。

「誕生日ケーキが買えない」(2022年10月31日)

マイさん
「夫が亡くなってから、毎日が必死で、記憶がありません。絶望だったけれど、『子どもが元気なら幸せ』と考えるようになり、自分の体力のことを考えて、できる限りのことをするしかないと思っています」

正社員で働いていましたが、子育てと両立させるため、勤め先を辞め、この秋からは近くの保育園でパート勤務をしています。
収入は共働きの頃に比べて大きく落ち込み、日々の生活の中で、さまざまなことを切り詰めるようになりました。

小学1年生になった長女の遠足では、マイさん自身が子どものときに使っていた30年前のリュックサックと弁当箱を持たせました。
フードバンクを利用して食料品を手に入れているほか、近くの子ども食堂も活用。
成長が早い子どもたちに着せる服は、民生委員の助けを借りておさがりを集めています。
去年の長女の誕生日には、親族を頼ってケーキを買ってもらいましたが、プレゼントはマイさんの「だっこ」でした。

マイさん
「ことしもプレゼントは我慢してもらいましたが、親としては、誕生日ケーキは用意してあげたい。子どもが3人いる1人親なので、ふだんは長女に時間をかけられず、お手伝いを頼むことばかりです。誕生日には『この子のために』と時間を作ることは大事だと思っています。夫と死別してから本当にいろんなことがあったけれど、親になれて良かったと、子どもの誕生日に強く感じます」

誕生日ケーキを送るプロジェクトを始めたのは、NPO「チャリティーサンタ」です。

活動を進めるきっかけのひとつは、去年行ったアンケート調査でした。
支援の対象にしてきた主に2歳から10歳の子どもがいる家庭を対象に、インターネットを通じてアンケートをとりました。
その結果、経済的に困窮している家庭の切実な状況が分かったといいます。

Q.子どもの誕生日に準備したものは?
・ケーキ…81%
・プレゼント…66%

経済的に厳しくても、8割の家庭でケーキを準備しようとしていました。
一方で、残る2割はケーキの購入を、3割余りがプレゼントをそれぞれ諦めているとみられています。

さらに、保護者を対象に、子どもの誕生日にどのような感情になったかを聞きました。

Q.子どもの誕生日を前にどんな感情に?
・楽しい…65%
・切ない…21%

大切な日に十分なお祝いを諦めざるを得ず、親がつらい気持ちで過ごしている実情も見えてきました。

NPOに寄せられた声です。
「1歳のお誕生日に、食パンにヨーグルトを塗ってサツマイモを飾ったケーキを用意したが、ほかのきょうだいの分のケーキがなくて、上の子が静かに泣いていた」
「毎年、安いシュークリームでお祝いしています。もちろん、プレゼントなんて、買ってあげられていません」
「絵で描いたケーキを渡し、喜んでくれていますが、なんでお友達の家は本当のケーキが出てくるのにうちには無いの?と聞かれ、悔しくて悲しくて」

最近では、長引くコロナ禍に物価高の影響を受けているという声も。
「物価高で、食べたい物が買えない」
「なんとか生活していたが、コロナ禍に物価高で、いつか生活ができなくなるのではないか」

(中略)

募集を始めて1か月で300件の応募が寄せられた、このプロジェクト。
今は、届ける家庭を抽選で決めていますが、今後、寄付を集めながら応募の枠を拡大できるよう検討しています。

協力しているケーキ会社は。

Cake.jp 松尾慎治 執行役員
「誕生日を『祝う、祝わない』『誕生日ケーキがある、ない』というのは、いろんな考え方があっていいと思いますが、子どもが年に1度、主役になれる日です。営利企業ができることとして、こうしたプロジェクトが短命、単発で終わらないよう継続的に実行できる仕組み作りに貢献したい」

NPOチャリティーサンタ 清輔夏輝 代表理事
「1年の中でも特別なこの機会を支援しながら、もしかしたら365日分の1日かもしれないけど、その1日が、実は365日をすごく頑張るためのきっかけの日になるのではないか。本来子どもであれば、自然にできるようなことが、家庭環境に関わらず経験できるような社会にしていきたい」

出所:NHK公式Webサイト、「誕生日ケーキが買えない」(2022年10月31日)、https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221031/k10013875551000.html、2022年11月2日閲覧

「『ここで生きつないできたのに…』長年炊き出ししてきた渋谷・美竹公園、再開発のため突如封鎖、これからどこで…」(2022年10月31日)

四半世紀にわたり続いていた炊き出しの現場が失われようとしている。東京・渋谷駅近くの美竹公園。再開発を理由に、公園を管理する渋谷区が突然、周囲に囲いを立てて出入りの制限に乗り出した。「ここで生きつないできたのに…」。ハロウィーンの喧噪けんそうをよそに、切実に語る利用者の声に耳を傾けた。

野菜と鶏肉のまぜご飯。これが、美竹公園の定番メニューだ。公園を拠点とする困窮者支援団体「のじれん」が29日に開いた炊き出しは、豚汁付きで172食が提供された。ボランティア約50人と路上生活者が協力して調理し、配る。支援者の1人は、行列をみながらつぶやいた。「ここでの炊き出しは、きょうが最後かもしれません」—。

美竹公園は、JR渋谷駅から徒歩5分ほど。繁華な表通りから脇道を入った場所にある普段は静かな公園だ。騒然としたのは25日。区が早朝、仮囲いの建設に着手し、トイレを封鎖した。公園で生活していた数人が一時閉め出されたことで抗議の声が上がった。
公園が高層施設の整備予定地に含まれたことで、野宿者らは今春から区に何度も話し合いを求めてきたが囲いは突然、設置された。区側は「工事の着手に先立ち、準備が必要」と説明している。

(中略)

支援者は「公助で、こぼれた部分を民間の支援や自助努力でかろうじて受け止めているのが現状だ。炊き出しを必要としている人は多い。何とか続けられる方法を模索したい」と話した。

「同じような仲間が多くいる。炊き出しはなるべく続けてほしい」。71歳だという男性は、祈るように話した。渋谷駅周辺で野宿生活を送る。生活保護を受けて都外で暮らしていたが、訳あって約2週間前から路上で寝るようになった。

福祉アパートで暮らす30代の男性は「食事以上に、みんなと話せる場所。半分以上の人がそう思っているはず」と言う。数年前、新宿で路上生活をしていた頃は周囲とのつながりが一切なく、1日も口を開かない日が続いた。言葉を忘れるような感覚を覚えたという。

美竹公園での炊き出しは利用者同士で気さくに話せる雰囲気があり、仕事などの情報交換ができた。「ただ黙って並び、食事をもらうのはつらい。一緒に作って食べる共同炊事という場をなくさないでほしい」

別の男性は「ごみをあさって食べなきゃならない人もいる。ここでの炊き出しをなくすと大変なことになる」と訴えた。

出所:東京新聞公式Webサイト、「『ここで生きつないできたのに…』長年炊き出ししてきた渋谷・美竹公園、再開発のため突如封鎖、これからどこで…」(2022年10月31日)、https://www.tokyo-np.co.jp/article/211061、2022年11月2日閲覧

美竹公園で野宿者などが立ち退きを強いられていることで、当事者や支援者などが抗議をしています。同じ渋谷では、以前に、宮下公園で似たようなことが起きました。

まちづくりに関心を持つ人であれば、胸がざわつくようなこの種の報道ですが、こうした問題は渋谷など大都市だけで起きているわけではありません。稿を改めて、「ジェントリフィケーション」※1について考えてみたいと思います。

「宮城・富谷のNPO、事務所の契約満了迫る フードバンク事業に暗雲」(2022年10月23日)

宮城県富谷市を拠点に、困窮する家庭への食料支援などを手がけるNPO法人「ふうどばんく東北AGAIN(あがいん)」が活動の継続を危ぶまれる事態に陥っている。賃借する事務所の契約満了が迫り、条件に見合う代替物件が見つからないためだ。来秋までにめどが立たないと支援が滞りかねず、関係者が情報提供を呼びかけている。

(中略)

富谷市内の複数の不動産会社によると、同市内で事務所を建てられるエリアは限られている。賃貸物件の絶対数が乏しい上、めったに空きが出ないとされる。

法人は市などにも協力を依頼し、今の事務所の契約を23年11月まで、以後は更新しないことを条件に延ばしてもらったという。

食料品を保管する倉庫やコンテナが富谷市内に複数あり、法人は地元企業などの建物を一部間借りすることも視野に入れている。

副代表理事の富樫花奈さん(40)は「事務所がないと活動は成り立たず、困っている人たちに食料を届けられなくなる。できれば今の場所の近くで、事務所を確保したい」と話す。

出所:河北新報ONLINE、「宮城・富谷のNPO、事務所の契約満了迫る フードバンク事業に暗雲」(2022年10月23日)、https://kahoku.news/articles/20221022khn000050.html、2022年10月24日閲覧

フードバンク事業を行っていると、日々、様々な課題に直面します。例を挙げると、以下のようになります。

・食品を安定的に提供するために、倉庫の在庫が切れないようにフードドライブなどを通じて食品の寄贈を受け付けること
・フードドライブのボックスを店舗や施設に設置した際は回収および運送の車・人でが発生すること
・倉庫での食品の管理や仕分けなどが煩雑で人手を要すること
・適切な広さや条件の倉庫・事務所を使用できること

「ふうどばんく東北AGAIN」さんと同じく、私たちもこれまで使用していた真間の倉庫を使えない状態になり、新たな倉庫を探していました(おかげさまで、既に探し終えました!)。「ふうどばんく東北AGAIN」さんが活動を継続できるように、事務所が見つかることを願っています。

「“生活困窮者に”フードバンクに生産者がコメ提供 栃木 小山」(2022年10月24日)

小山市にある道の駅思川は、寄付で集めた食料品などを必要としている人に届ける「フードバンク」を運営していて、売れ残った農産物を子どもの貧困の解消に取り組む団体などに無償で提供しています。

こうしたなか、自分たちで育てたコシヒカリを去年からフードバンクに寄付している市内の生産者グループがことしも玄米1トン余りを寄付することになりました。●24日は生産者の2人が市役所を訪れ、池貝孝雄さんがフードバンクの代表を務める浅野正富市長に目録を手渡しました。

寄付されたコメは、支援団体を通して市内の子ども食堂で提供されるほか、生活に困っている世帯に配布されるということです。

池貝さんは「物価高騰も続いているし、主食のコメを作っている自分たちとしては、せめてコメはおなかいっぱい食べてもらいたい」と話していました。

出所:NHK NEWS WEB (首都圏 NEWS WEB)、「“生活困窮者に”フードバンクに生産者がコメ提供 栃木 小山」(2022年10月24日)、https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20221024/1000086121.html、2022年10月24日閲覧

「JA越谷市が新米寄贈・フードパントリー4団体に」(2022年10月24日)

JA越谷市(染谷朝授組合長)は7日、越谷市内でフードパントリーを実施している4つの市民団体に、低農薬・有機肥料で育てた越谷産コシヒカリ「越谷ふるさと米」の新米計900㌔を寄贈した。同市七左町のJA越谷市本店で「贈呈式」が行われ、JAとフードパントリー関係者ら約10人が参加した。同JAによるフードパントリー団体への新米寄贈は3年連続3回目。

4団体は、「越谷子育て応援フードパントリーせんげん台」(草場澄江代表)、「越谷子育て応援フードパントリーぽらむの家」(青山享美代表)、「越谷子育て応援フードパントリー越谷市場」(武藤晴彦代表)、「越谷子育て応援フードパントリーおおさわ」(髙野道行代表)。

フードパントリーとは「食品の保管庫」の意味。ひとり親家庭など生活に困っている人を対象に食品を無料で配布する活動のこと。配布する食品は主に、フードバンクに集まった食品、フードドライブで集まった家庭の余剰食品、地域の農家やお店から提供を受けた食品など。食の支援が必要な家庭に直接、食の支援ができる活動だ。

県内では2020年からの新型コロナウイルス感染拡大の影響で失業者が増えるなどの影響もあり、県の支援の下で活動が急速に広がっており、県内で71団体が活動している。

JA越谷市の染谷組合長(68)は、「一昨年から、越谷市からフードパントリー活動の説明を受け、JAとして賛同し、寄贈することにした。越谷ふるさと米はブランド米を目指し、自然環境に優しい栽培管理の下で収穫された、とてもおいしいお米。ぜひ多くの方に食べていただきたい」とあいさつ。

寄贈を受けた「せんげん台」の草場代表(58)は「市内には4つのフードパントリーがあり、コロナの影響もあって利用者が約350世帯に増えている。お米の提供は皆に喜ばれ、大変ありがたい」と感謝の言葉を述べた。

出所:とーよみnet(東武よみうりウェブ版)、「JA越谷市が新米寄贈・フードパントリー4団体に」(2022年10月24日)、https://www.tobuyomiuri.co.jp/area_news/7091/、2022年10月24日閲覧

ベガルタ仙台「10月20日、フードバンク仙台にて食品寄贈式を実施いたしました」(2022年10月20日)

10月20日(木)フードバンク仙台にて、10月16日(日)開催、明治安田生命J2 第41節 ロアッソ熊本戦にて実施した「フードドライブ」の食品寄贈式を行いました。

JT宮城支社は、2019年から仙台市のフードドライブ事業に参加しており、今回は、JTの地域社会への貢献活動Rethink PROJECTの一環として、仙台市と連携しながら実施いたしました。

各家庭で使い切れない食品をサポーターのみなさまに試合会場にご持参いただき、今回回収した食品は、インスタント食品やお菓子、缶詰、お米など総数221点、58.1㎏にのぼりました。ご協力いただいたみなさまありがとうざいます。

寄贈に先立ち、日本たばこ産業株式会社 宮城支社 副支社長 本多聡さまより「初めての試みということでどれだけ集まるかという不安もありましたが、これだけの数量となり、(中略)改めてベガルタ仙台サポーターのみなさまの温かさを感じました」と、サポーターのみなさまへの感謝の言葉をいただきました。

クラブを代表して出席した地域連携課スタッフ 菅井直樹は「この有意義な活動を一回で終わらせず、継続して取り組んでいきたい」と今後に向けての意気込みも語りました。

寄贈を受け、フードバンク仙台 代表 小椋亘さまからは「生活困窮されていて、食べるものもままならない世帯にしっかりとお届けしながら、支援に活用させていただきたい」と結びの言葉をいただき、サポーターのみなさまの思いがこもった食品は、地域の福祉施設や必要な家庭へと届けられます。

出所:ベガルタ仙台公式Webサイト、「10月20日、フードバンク仙台にて食品寄贈式を実施いたしました。」(2022年10月20日)、https://www.vegalta.co.jp/news-game/2022/10/post-781.html、2022年10月24日閲覧

「需要は高まる一方だが…香港紙も懸念する“日本のフードバンクの窮状”─寄付される食品が足りない『インフレ以外の理由』」(2022年10月21日)

日本のフードバンクの需要が、その供給を上回るのではないか──そんな懸念が高まっていると、香港紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」が報じている。

ウクライナ侵攻の影響により世界中がインフレに直面するなか、日本でも食品の値上げが続いている。帝国データバンクの調査によると、10月には年内最多の6500品目が値上げされる予定だ。

こうしたなか、フードバンクへの需要が増加するとともに、これまで形の悪い野菜やラベルの破れた缶詰など、いわゆる「訳あり品」を寄付してくれていた個人や小規模小売店が、これらの商品をフードバンクに寄付せず、自分で消費するようになっているという。

出所:COURRiER Japon Webサイト、「需要は高まる一方だが…香港紙も懸念する“日本のフードバンクの窮状”─寄付される食品が足りない『インフレ以外の理由』」(2022年10月21日)、https://courrier.jp/news/archives/304280/、2022年10月24日閲覧

「『希望のまち』に… 北九州市と手を携え困窮者支援 『抱樸』の歩み」(2022年10月22日)

NPO法人「抱樸(ほうぼく)」理事長、奥田知志さん(59)は、市発足と同じ63年生まれ。長年に渡り困窮者支援を続けてきた。

北九州市で、困窮や孤立・孤独などさまざまな困難にある人たちに寄り添う抱樸。理事長の奥田さんは出身は関西だが、市の困窮者への対応を巡る問題をきっかけに、この街に根を下ろして活動するようになった。

北九州市を初めて訪れた34年前は憤りを抱いていた。牧師になる勉強をしながら、ホームレスの人たちの実情を調べるため、おにぎりを手に街に出た。「当時は住所を持たない人に市の救いの手が一切なかった。住む家がないことこそ、人権が脅かされているのに」

市にホームレスなどを保護するシェルターの設置を求めた闘いを10年近く続けた。その後、「自分たちで施設を作ろう」と方針を転換。団体をNPO法人化し、2001年5月に自立支援住宅の運営を独自に始めた。

(中略)

市内では、生活保護の支給抑制策を背景に05~07年に孤立死事案が相次いだ。市は問題の検証を経て、ワンストップで相談に応える「いのちをつなぐネットワーク」の窓口を全区に置いた。こうした歩みを、奥田さんは「市は失敗もした。ただ、市と協働してみると、こちらの提案も聞いてくれて、対応の早さと深さは一流だと分かった」と振り返る。

日本は今や単身世帯が4割近くを占め、人口減少も進む。北九州市は高齢化率が31・2%(22年1月)と政令市で最も高い。抱樸は今、小倉北区神岳で、子どもから高齢者まで多様な支え合いがある「希望のまち」を作り、そのノウハウを全国に広げようとしている。「市民は北九州を『元気がない』と言うけれど、ここは他の地域に先んじて課題が見える最先端の都市。60年を機に北九州が何をするかが、日本の将来像にとって大きな役割を果たすのではないか」

出所:毎日新聞公式Webサイト、「『希望のまち』に… 北九州市と手を携え困窮者支援 『抱樸』の歩み」(2022年10月22日)、https://mainichi.jp/articles/20221021/k00/00m/040/202000c、2022年10月24日閲覧(太字は筆者)

「『なぜ豊かな日本でホームレス状態に?』仕事・貯蓄・住まい3つのサポートするHomedoorの活動」(2022年10月29日)

「14歳の時に炊き出しに参加して、『なんで豊かなはずの日本でホームレス状態になってしまう人がいるのかな?』という疑問から話を聞いていくと、仕事と貯蓄と住まいの3つを手に入れなければ、一人では脱出できない(ことを知った)。サポートできる体制があればと思った」

大阪で生まれ育った川口加奈さんは、14歳の頃から、そんな疑問を抱いていた。
その後も、学業のかたわらホームレス支援を続けていた川口さんは、大学在学中の2010年に生活困窮者・ホームレスの支援をする認定NPO法人Homedoorを設立。
夜回りや生活相談を本格的に始めた。

「仕事」「貯蓄」「住まい」の3つがなければ、ホームレス状態から抜け出せない。
そこで川口さんは「得意なことを仕事にできたら、働いてもらいやすいんじゃないか」と考え、廃品回収などをしながら路上で生活をしていてる人たちに目をつける。
彼らが自転車修理が得意なことを知り、シェアサイクル事業「Hubchari」を開始した。

(中略)

「Homedoor」の支援により、これまで2000人以上がホームレス状態から脱却した。
失敗しても人生をやり直せる世の中にしたい。川口さんは「最近は相談者の半分が10〜30代。女性は4分の1近く相談に来るので、多種多様な困窮状態からの脱却に向けてのサポート体制をもっと取っていけたらと思う」とこれからも精力的に活動を続けていくと語った。

出所:FNNプライムオンライン、「『なぜ豊かな日本でホームレス状態に?』仕事・貯蓄・住まい3つのサポートするHomedoorの活動」(2022年10月29日)、https://www.fnn.jp/articles/-/431791、2022年11月2日閲覧(太字は筆者)

「外国人の生活支援で連携 佐賀県社会福祉協議会と県国際交流協会」(2022年10月30日)

佐賀県社会福祉協議会(社協)と佐賀県国際交流協会は25日、多文化共生に関する連携協定を締結した。県内に在住する外国人の生活支援や相談対応などで連携する。

佐賀市の県社会福祉会館で行われた締結式で、県社協の陣内芳博会長は「コロナ禍で社会的孤立が拡大し、生活課題も複雑化している。両者で連携し、困窮する外国人県民のニーズをつかみ、支援に尽力していきたい」とあいさつした。

県国際交流協会の黒岩春地理事長は「約7千人の外国人県民は言葉が通じなくても地域をつくる仲間に変わりはない。特に災害時は地域とのつながりがライフラインになるため必要な情報や支援が速やかに行き届くようになれば」と期待を込めた。

出所:佐賀新聞公式Webサイト、「外国人の生活支援で連携 佐賀県社会福祉協議会と県国際交流協会」(2022年10月30日)、https://www.saga-s.co.jp/articles/-/940151、2022年11月2日閲覧

市川市にも100を超える国・地域の方が住んでおり、2021年9月30日の時点で市内に外国籍の方が16,765人、住んでいます(参考:『【コラム】市川市は小さな地球』)。

コロナ禍で孤立していたり心身の不調に陥っている人もいるはずですが、市川市国際交流協会(IIA)のような団体が外国籍の皆さんの拠り所になっているのではないか、と、(詳しくは存じ上げないので、あくまでも想像ですが)思っています。

市川市国際交流協会(IIA)
http://www.iia21.jp/

市川市国際交流協会では、今年の春に以下のような声明を発表しています。

参考:「ウクライナ支援について市川市国際交流協会としての声明」

私たち市川市国際交流協会は、異なる文化や価値観をともに認め、尊重しあえる豊かな社会づくりを目指して国際交流活動を行っています。その国際交流活動に反する行為が戦争であり、特に侵略は現代の国際社会では絶対に許されるものではありません。
私たちは今回の侵略戦争に断固反対し、苦難の中にあるウクライナの人々と、ロシアで戦争に反対する勇気ある人々に対して、出来る限りの人道的支援をしていきます。
また、日本にいるロシアの人々への誹謗中傷も、あってはならないことと強く反対します。

出所:市川市国際交流協会公式Webサイト、「ウクライナ支援について市川市国際交流協会としての声明」(2022年4月1日)、http://www.iia21.jp/、2022年11月2日閲覧

「偏見や差別なくそう 東池袋の公園広場で生活困窮者アート展」(2022年10月29日)

路上生活者ら生活に困窮する人たちが創作したアートの作品展が、東京都豊島区の東池袋中央公園噴水広場であった。生活困窮者への偏見や差別をなくそうと取り組むアーティストの尾曽越(おそごえ)理恵さん(72)が企画。一日限りのお披露目だったが、今後も随時開く予定だ。

作品展は二十二日に開催。会場の広場は月に二回、生活困窮者支援団体の食料配布が行われる場所で、ここで尾曽越さんは食品を受け取りに来る人たちに画材を無料提供し、自由に絵を描いてもらう「アートスペース」を開いている。今回、これまでに集まった人物画や抽象画など、色とりどりの絵画数十枚を並べた。

(中略)●

尾曽越さんは「食品を受け取る人は増えているのに、絵筆を取る人が少なくなった。生活困窮者に余裕がなくなっているのかもしれない。アートで貧困問題を社会に問いかけ、生活困窮者への偏見や差別をなくすきっかけになれば」と話す。尾曽越さんはいつでも誰でも表現できる場として、板橋区に常設のスタジオも設けている。

出所:東京新聞公式Webサイト、「偏見や差別なくそう 東池袋の公園広場で生活困窮者アート展」(2022年10月29日)、https://www.tokyo-np.co.jp/article/210795、 2022年11月2日閲覧

2022年7月1日の「フードバンクにゅ~す」でも、尾曽越理恵さんの活動を取り上げた記事を紹介しています。

「運営主体は中学生3年生 子ども食堂【SDGs企画】」(2022年10月31日)

高知市の南部健康福祉センター。ここで月2回、開かれている子ども食堂があります。「子どもの居場所てとて」です。

運営の中心メンバーは西部中学校3年・宮田幸太さんです。

(西部中3年 宮田幸太さん)
「当たり前に食べられない子供たちの存在を知って日本の社会に隠れた見えない貧困を目の当たりにして、自分の手でできることとして子ども食堂をスタートさせました」

宮田さんが子ども食堂を知ったのは小学校4年生の時。友達に誘われたのがきっかけでした。子ども食堂にボランティアとして関わる中で、様々な境遇の人たちの話を聞いたといいます。

(宮田幸太さん)
「1日3食当たり前に食べられない。ひとり親で一人で食べる。いわゆる孤食。小4から中2くらいまでの、ほかの子ども食堂さんで貧困とかひとり親家庭のことについて話を聞いたことがあったので、こういう活動をした方がいいかなと思って」

今年7月、宮田さんは「こども笑顔プロジェクト」を立ち上げ、副代表として「子どもの居場所てとて」の運営に携わっています。

(中略)

子ども食堂を始めて3か月。ラインを使って予約できるシステムを作ったりアンケートを取って、訪れる人たちの声を集めたりと少しずつ、新しい試みも始めています。

(宮田幸太さん)
「ボランティアとして他の子供食堂さんに参加していたときより自分で運営する方は大変ですがやりがいはあります」

副代表としての働きぶり、周りはどう見ているのでしょうか?

(西部中2年 片岡歩夢さん)
「ボランティアに参加してみてはどうかと(幸太さんが)話しかけてくれたので、その時は僕も何かやりがいのあることをしたいなと思いました。慣れている感じがして大人の対応が色々なお客さんに対してちゃんと接していることがすごい」

(中略)

今は弁当の提供が中心ですが、宮田さんは今後も見据えています。

(宮田幸太さん)
「貧困や男女年齢関係なくどんな方でも使える場として学校でもない、塾でもない第三の居場所として使ってもらえる居場所作りをしていきたいです」

出所:KUTVテレビ高知公式Webサイト、「運営主体は中学生3年生 子ども食堂【SDGs企画】」(2022年10月31日)、https://newsdig.tbs.co.jp/articles/kutv/192241?display=1、 2022年11月2日閲覧(太字は筆者)

「子ども食堂、宮崎県内広がる 物価高でも『地域の絆』拠点に」(2022年10月23日)

子どもに無料や低額で食事を提供する子ども食堂が宮崎県内で増加している。コロナ禍前の2019年の33カ所から、今年4月現在で過去最多の67カ所と倍増。地域の交流の場として認知度が高まったことや、コロナ禍で子どもの支援の必要性を感じる人が増えたことなどが要因とみられる。物価高で運営に影響を受けながらも、関係者は「子どもたちにおいしい料理を届けたい」と努力を続ける。

出所:宮崎日日新聞公式Webサイト、「子ども食堂、宮崎県内広がる 物価高でも『地域の絆』拠点に」(2022年10月23日)、https://www.the-miyanichi.co.jp/?itemid=66950、2022年10月24日閲覧

「『小松の野菜 食べてね』 小島よしおさん 子ども食堂訪問」(2022年10月24日)

JA小松市の農業応援大使を務めるお笑いタレント小島よしおさんが二十三日、同市の津波倉町会館で開かれた子ども食堂「なんぶひらがり食堂」を訪問。子どもたちに声をかけながら、同市産のコメや野菜が使われた弁当を手渡した。

子ども食堂を支援するプロジェクトの一環として、JA小松市が企画した。小島さんは、同市の特産トマトをイメージした赤い作業服に身を包み、野菜をイメージした緑の帽子をかぶって子どもたちの前に登場。

「そんなの関係ねぇ」のネタを披露して子どもたちを和ませた後、「野菜も食べてね」と声をかけながら用意された弁当百二十食を手渡した。

小島さんは「子どもも地域の方もうれしそうで、すごく温かみのある空間だと感じた」と話した。

出所:中日新聞公式Webサイト、「『小松の野菜 食べてね』 小島よしおさん 子ども食堂訪問」(2022年10月24日)、https://www.chunichi.co.jp/article/569139?rct=k_ishikawa、2022年10月24日閲覧

「『子ども食堂』の意義を考える演劇公演。学生がボランティアでの体験をもとに脚本・舞台化」(2022年10月24日)

NPOが2021年に行った調査でコロナ禍以前に比べ、開催が2割余り増え、現在全国約6000か所で開催されているとされる、子どもたちに食事や居場所を提供する「子ども食堂」。この取り組みが抱える悩みや役割・意義を改めて考えようと、追手門学院大学(略称:追大、大阪府茨木市、学長:真銅正宏)の学生らが「子ども食堂」をテーマにした劇『ボクも、僕も』を制作し、11月18日〜21日と12月4日に公演します。

公演を行うのは、表現活動を通して主体性を磨き、他者との協働力などを学ぶ追大の社会学部舞台表現プロジェクト(通称 STEP)の学生24人です。これまでハンセン病や先天性の障がいなど、社会的なテーマを取り上げ、自らも学びながら作品を制作してきました。

第10回公演となる本作は、実際に子ども食堂のボランティアに参加している田中育(はぐみ)さん(心理学部・3年)が、自身の体験や子ども食堂に関わる人たちの話をもとに脚本しました。劇では、子ども食堂を運営するスタッフや地域住民、学生ボランティアなどの役を学生らが演じ、利用者の家庭環境や食堂運営の財政的な問題、地域の人たちとの関係などから起きる様々な出来事を描きながら、「子ども食堂」の存在意義や役割を改めて考える作品としています。公演にあたっては、追大社会学部で社会福祉やソーシャルワークが専門の古川隆司教授を学術アドバイザーに迎え、大学の近くで開催されている子ども食堂のボランティアの方からも話を聞き、学びを深めました。

出所:PR TIMES (学校法人追手門学院プレスリリース)、「『子ども食堂』の意義を考える演劇公演。学生がボランティアでの体験をもとに脚本・舞台化」(2022年10月24日)、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000282.000034112.html、2022年10月24日閲覧

「イギリスで誕生日に貰ったお金を使って庭の小屋をフードバンクにした少年」(2022年10月20日)

ウスターシャー州レディッチに住むアイザック・ウィンフィールド君(11)は、誕生日のプレゼントの代わりに食料品の購入代金をくれるように母親に頼み、自宅の前庭の小屋でフードバンクを始めた。

アイザック君の小屋は24時間いつでも出入りでき、中の食料品を自由に持ち帰ることができる。食料品の他に防寒着なども用意されている。

アイザック君が2020年に始めたフードバンクは、地元の慈善団体などから支援を受けて急成長を遂げた。

トレードマークの虹のロゴが入った配達のためのライトバンも寄付されたものだという。

フードバンクを始めるきっかけは、転校先の学校に食料の寄付の受付先がなかったためだという。以前から家族でフードバンクに寄付をしていたが、転校先ではそれができず、自身でフードバンクを立ち上げることにしたという。

地元のビジネスアワードにノミネートされているというアイザック君は、来月には2つ目のフードバンクを開設する計画をしている。

出所:AFLO、「イギリスで誕生日に貰ったお金を使って庭の小屋をフードバンクにした少年」(2022年10月20日)、https://www.aflo.com/ja/news/contents/201647465、2022年10月22日閲覧

「10/31~ つくば市が生理用品を1200人に無料配布」(2022年10月)

3年にも及ぶコロナ禍に加えて物価上昇が続くなか、経済的理由で生活に困窮している人に向けて、10月31日からつくば市が、生理用品の購入に困っている人を支援するために、生理用ナプキンを無料配布することとなりました。

今回、つくば市が配布する生理用品は、原則1人1セットずつで、1200セットを先着順に配布します。1セットの内訳は、昼用と夜用のナプキンが各1パック、約1ヶ月分入っています。

これまで、つくば市内の小中学校への配布は実施していましたが、個人を対象とした配布は初めてだということです。

出所:つくばNOW、「10/31〜 つくば市が生理用品を1200人に無料配布」(2022年10月)、https://tsukuba.local-now.jp/6000、2022年11月2日閲覧

「マルエツ『フードドライブ活動』店舗が44店に拡大」(2022年10月28日)

マルエツは10月24日、1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)で取り組んでいる「フードドライブ活動」で、新たに埼玉エリアの7店舗で取り組みを開始することを発表し、オリジナルの食品寄付ボックス(常設用)を設置した。集まった食料品は、提携するフードバンクを通じ、支援を必要とする子育て家庭や、子ども食堂などの子育て支援団体、福祉施設、ひとり親世帯などに届ける。これまでに集まった食料品は約3万1000点。

出所:ダイヤモンドチェーンストア・オンライン、「週刊スーパーマーケットニュース MV西日本、買物困難地域に無人店舗オープン」(2022年10月28日)、https://diamond-rm.net/market/241090/、 2022年11月2日閲覧

赤城乳業「ガリガリ君のお姉さん、シャキ子さんが帰ってきた!今年は2つの味が楽しめる!売上の一部を全国の『こども食堂』支援のために寄付いたします」(2022年11月1日)

「シャキ子さんブルーベリー&りんごヨーグルト味」は、ヨーグルト味アイスの中にブルーベリー果肉とりんご果肉をそれぞれ混ぜ込んだ2層仕立てのアイスバーです。シャキ子さんは、看護師を目指す心優しいガリガリ君のお姉さんです。アイスを食べることでシャキッと元気に明るい気持ちになってほしい。そんな願いを込めて、シャキッと食感のりんご果肉と、今年は新たにブルーベリー果肉、そしてビフィズス菌BR‐108を配合した商品を開発いたしました。

また、商品を通して、未来を担う子ども達の健やかな成長や、地域活性化を支援するために、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(所在地:東京都新宿区、理事長:湯浅誠)に、 「シャキ子さんブルーベリー&りんごヨーグルト味」の売上の一部を寄付いたします。

出所:PR TIMES(赤城乳業株式会社プレスリリース)、「ガリガリ君のお姉さん、シャキ子さんが帰ってきた!今年は2つの味が楽しめる!売上の一部を全国の『こども食堂』支援のために寄付いたします。『シャキ子さんブルーベリー&りんごヨーグルト味』」(2022年11月1日)、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000300.000000515.html、2022年11月2日閲覧

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〈注釈〉

※1:ジェントリフィケーションの解説です。
都市の富裕化現象のこと。1964年に、イギリスの社会学者であるルース・グラスが名付けた。「ジェントリ」とはイギリスの地主層を指す言葉であり、そういった裕福な階層の人が住む空間に都市が変化することを指している。日本語に翻訳すると、「高級化」や「階級浄化」などが当てはまるだろう。
最近の事例では、東京都・渋谷区の宮下公園周辺の再開発などがあげられることが多い。
「都市再開発」や「都市再生」といった用語との大きな違いは、この言葉に低所得層が立ち退きさせられることへの批判性が含まれている点である。〉
(出所:IDEAS FOR GOOD、「ジェントリフィケーションとは・意味」、https://ideasforgood.jp/glossary/gentrification/、2022年11月2日閲覧、太字は筆者)