【EDOROCK・カワミュー】アートを全身で体感しよう!江戸川で!

活動紹介

EDOROCK(エドロック)※1が2年ぶりに帰ってきます。川のミュージアム、略して「カワミュー」※2として。

2年前の2020年はコロナ禍で工夫を凝らした分散開催(リアルとオンラインに分散し、空間と時間も分散して開催。詳細は注釈1ご覧くださいとなったEDOROCKは、昨年、2021年は開催されませんでした。今年、2022年、従来も中心に据えられていたアートというコンセプトを、より前面に押し出して、私たちの前に帰ってきます!

EDOROCKエドロック・カワミュー -川のミュージアム- 
公式Webサイト https://www.edorockart.com/
公式Twitterアカウント https://twitter.com/EDOROCKart

フリースタイル市川は、EDOROCK・カワミューを応援していますよ~~!※3

ということで、市川市に定着しているリヴァーサイド・イヴェント、EDOROCKが、どのようにリニューアルされるのか、特徴や魅力を探っていきます。

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EDOROCK・カワミュー -川のミュージアム- 開催概要

日時:2022年11月5日(土) 10:00-16:00
​・会場:千葉県市川市江戸川河川敷
・概要:江戸川河川敷においてアートを体感することにより​川の美しさと恩恵に気づくことができるアートイベント。アート作品展示の他、15:00より音楽の生演奏があります。また、飲食もできます(フードカー6台)
・参加費:無料
・アクセス:徒歩、自転車、バス(人力車)。駐車場はありません
・中止の可能性:小雨決行・荒天中止(天候が微妙な場合、中止の判断は公式サイト及びSNSにて発信)

公式Webサイトには、次のような文章が掲載されています。

河川敷があってこそ成立するエドロックのアートはその時にしか見ることができません。
変動の激しい昨今、人々が自身の存在意義、本来の感性を呼び覚ますためにもアートは重要な役割を果たすと考えます。

河川敷にて作品を体感する時間をしかと心に残すものになる、そんなイベントでありたいと思います。

出所:EDOROCK・カワミュー -川のミュージアム- 公式Webサイト、https://www.edorockart.com/、2022年10月23日閲覧(太字は筆者)

EDOROCK・カワミューに出かけることで、自分自身の存在意義(raison d’être、レゾン・デートル)について考えたり、もともと持っているものの、普段発揮されることがなく、自身の奥底で永い眠りについている感性を呼び覚ますきっかけになるかもしれません。

アートディレクター藤田あかねさんによる解説

EDOROCK・カワミューの開催に先立ち、アートディレクターの藤田あかねさん※4が、2022年10月22日(土)に、市川うららFM「VOX POP」※5に出演し、パーソナリティの湊誠也さんとトークを繰り広げていました。

あかねさん※6は、番組内で、「川が1日限りのミュージアムになる、ということで、カワミュー」と、今回新たに冠された名称の説明をしていました。

また、「河川敷にアートを施す、アート作品を飾るというより、河川敷自体がアートになる」ということです。

一体どういうことなのでしょうか?

あかねさんの解説によると、河川敷にアーティストのKAARAカーラさんの作品を展開して、来場者はこのアートの中を歩くことができるのだとか。今回、河川敷に登場するのは、KAARAさんの壁画にしばしば登場する「思慮」から生まれた作品だそうです。
※思慮とは、辞書によると、あることについて思いを巡らせ、深く考えること。

「EDOROCK・カワミュー」に作品を展示するアーティスト、KAARA(カーラ)さん。(画像:エドロック実行委員会提供)

アートというと、美術館などに飾られている作品を鑑賞する、作品と向き合って味わう、という受け止め方をするものと思う人が多いかもしれませんが、アートの中を歩くという行為は、これとは大きく異なる体験になりそうです。どのような体験になるのか、想像するのは難しいのですが、(だからこそ)とても気になりますよね。

あかねさんによると、河川敷で開催されるアートフェスは他の地域にもあるそうですが、EDOROCKのように毎年行われているものは多くはないそうです。また、展示空間ありきで行う作品形態を、インスタレーションと呼びますが、河川敷自体をインスタレーションの舞台とする活動もおそらくはあまり他にはないであろう、とのことです。

アート、インスタレーション、などの言葉から、何か難しそうなものだ、という印象を持つ人もいるかもしれませんが、一昨年のEDOROCKで行われたインスタレーション「風に揺れる600個の風船」を思い出してみると、難しいどころか、年齢も国籍も関係なく、誰でも面白いと感じたり、驚いたりできる、そんなアート展示になるであろうことは想像に難くありません。

EDOROCK2020の会場の様子。600個の黄色い風船が江戸川の河川敷で風に揺れていました。(画像:EDOROCK・カワミュー公式Webサイトより)

風船自体はアート作品ではないけれど、たくさん置かれた中を歩くことで河川敷自体がアートになりました。

今回のEDOROCK・カワミューでも、河川敷にKAARAさんの作品を並びますが、「それを見るだけではなく、ある行為を起こすことで、河川敷がアートになる」(藤田あかねさんが「VOX POP」で語った言葉より)ということなので、アートを鑑賞する、目で見る、ということに留まらない、アートを全身で体感することを通じて、何かを感じ、考えることにつながる、そんなイヴェントになりそうですね。

風を感じ、陽光を浴びて、鳥のさえずりを聴きながら、アートの中を歩いてみましょう!

レジャーシートを敷いてピクニック

ラジオ番組「VOX POP」では、パーソナリティの湊誠也さんが、藤田あかねさんとのトークの中で、こんなことを言っていました。

河川敷にレジャーシートを敷いて、ピクニックができますね!

出所:市川うららFM「VOX POP」(2022年10月22日)、パーソナリティの湊誠也さんの発言

当日は、フードカーが6台出店するので、アートを体感しておなかが空いたら、河川敷で秋風に吹かれながら、好きなものを買って食べることができます。

EDOROC・カワミューに出店予定のフードカーの顔ぶれ。(画像:エドロック実行委員会提供)

キューバサンド、ハンバーガー、ホットドッグ、もち粉のから揚げ、クレープ、焼き栗、コーヒーが楽しめます。

イヴェント終了の約1時間前の15時頃からは、渡辺明応わたなべあきおさんによる、心地よいミュージックの生演奏もありますよ!

スティールパン、ギター・ウクレレなどマルチ弦楽器奏者の渡辺明応(わたなべあきお)さん。(画像:エドロック実行委員会提供)

河川敷の自然の中、空の下、アートを全身で体感したり、敷いた薄いレジャーシートを通じて芝を臀部に感じながら、音楽や食を楽しめるイヴェント、こんな素敵なイヴェントは、そうそうありません。

河川敷では、KAARAさんのインスタレーションの他、3710ミンナトマミさんによる立体作品の展示や、田淵有希也さんによるライヴ・ペインティングも行われます。立体作品もライヴ・ペインティングも、その魅力を感じるには、リアルタイムに現場(リアルな場)で体感することが一番。EDOROCK・カワミューでは、リアルが「何よりも大切」※7なのです。

江戸川の河川敷に立体作品を展示する3710ミンナトマミさん、ライヴ・ペインティングを行う田淵有希也さん。(画像:エドロック実行委員会提供)

芸術の秋・食欲の秋・読書の秋

江戸川河川敷の会場には、JR市川駅から歩いて向かうこともできますし、京成の国府台駅からすぐに堤防に出て、南に歩を進めれば(距離はそれなりにありますが)到着します。

バスで赴くには、最寄バス停「大洲防災公園」から歩くのが便利です。このバス停から会場のふもとまで、人力車の三風さんぷうさんがピストン輸送(1,000円)しているので、これに乗車するのもお勧めです!これは、「VOX POP」内で、あかねさんが話していたことですが、三風さん(さんぷう)」によると、人力車に乗った時のふわふわする感覚や、動いている時の高揚感は、恋をしているときのものと同じらしいですよ。そんな感覚を得たいという人は、是非、三風さんの人力車で会場までお越しください!

ところで、「VOX POP」出演時、あかねさんは、EDOROCK・カワミューについて、「知的好奇心を刺激するようなイヴェントになると思います」と話していました。これは、次に記すような市本さんや千葉商科大学の学生チームとのコラボレーションを踏まえた発言でした。

大洲神社の社務所では、市本いちぼんさん(11月で開設1周年)が、「カワミュー×市本:出張青空ライブラリー」を展開します。市本さんが過去に取り上げ好評だったテーマ「川に学ぶ」、市民公募で決まったテーマ「幸せってなんだろう」の選書に加え、市川で活躍する人と本のの出会いを繋げる企画「市本ブックバトン」でセレクトされた本を閲覧することができます。

同じく大洲神社の社務所内では、国府台にキャンパスがある千葉商科大学の学生チームによる、過去のエドロックの写真や、江戸川とそこに住む魚たちをイメージした参加型アートを施した展示が見られます『第14回いちカイギ~心のCANVAS~』にエドロック千葉商科大学学生チームが登壇してくださっています)。

また、大洲神社には、麻生智さん川原昭さんによる立体作品も展示されるので、河川敷への往来の際には、大洲神社にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

大洲神社に立体作品を展示するアーティストの麻生智さん、川原昭さん。(画像:エドロック実行委員会提供)
人力車でピストン輸送を行う三風さん、カワミューとのコラボ企画を行う市本さん。(画像:エドロック実行委員会提供)

河川敷では、この日しか聴けない河川敷限定ラジオ「カワミューラジオ」をリッスンすることができるそうですよ。軽妙洒脱なトーク(エドロック実行委員会の”ラジオンナ”みちよさん&まどかさん)と、カワミューをイメージした特別な選曲(by西宮大輔さん)を楽しみましょう!

カワミューラジオのパーソナリティを務める、エドロック実行委員会の”ラジオンナ”みちよさん、まどかさん。選曲家の西宮大輔さんがチョイスしたミュージックをプレイします!(画像:エドロック実行委員会提供)

「Destiny」

最後に、「VOX POP」内で、あかねさんがリクエストしてプレイされていたミュージックを紹介します。

あかねさんが、仲間と飲み歩いた時代に、最後に行き着く先にあったのが江戸川で、その時に仲間と江戸川で楽しいことができればよいね、と意気投合したことが、初期のエドロックをやるきっかけになったそうです。その頃にあかねさんがよく聴いていた曲が、Zero7の「Destiny」です。

Zero7「Destiny」の切ない旋律に身を委ねながら、楽しいイヴェント「EDOROCK・カワミュー」を待ちわびてくださいね。筆者も当日は現地に赴く構えです!

アートを全身で体感しよう!江戸川で!

2022年11月5日(土)、江戸川河川敷(市川市)に、Come Tigether!

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〈脚注〉

※1:江戸川が心地よい音楽とアートに包まれたらなんて豊かなんだろう、という話で意気投合したことがきっかけとなり、2002年にスタートしたEDOROCKは、ブランクを経て、2018年に再開しました。復活した2018年、翌2019年のEDOROCKでは、江戸川の河川敷で展開されたアートと音楽を、たくさんの人たちが楽しむ光景が見られました。翌2020年はコロナ禍の中、クラウドファンディングで協力者を募り、人が集まって密な状況をつくることを回避するために時間と空間を分散し(市内の様々なカフェなどにアート作品を展示し、開催期間を長く設定しました)、リアルとオンラインに分散するなど、工夫に工夫を凝らして開催されました。2021年の中止を経て、いよいよ2022年、新生EDOROCK・カワミューが開催されます。

※2:「カワミュー」の発音は、平坦な「カワミュー」(一般の人が発音する「B’z(ビーズ)」と同様)ではなく、「ワミュー」(メンバーが発音する「B’z(ーズ)」と同様)です。覚え方は、「ジェラシー」、「ヴェニュー」、「ワミュー」。

※3:「フリースタイル市川は、EDOROCK・カワミューを応援してるよ~~」という言葉は、「甘露寺蜜璃は竈門兄妹を応援してるよ~~」(吾峠呼世晴『鬼滅の刃』12巻、101話「内緒話」より)のオマージュです。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』12巻、101話「内緒話」

※4:2022年1月30日の『第14回いちカイギ~心のCANVAS~』にも登壇いただいたアーティストの藤田あかねさんは、株式会社エーアンドエム(http://www.aandm8.co.jp/)の代表を務めています。ワークショップやセミナー、アートマインドコーチングなどを通じてアートの楽しさを伝える伝道師=アートエバンジェリストとして活動を続け、アートが人や街をつなぐ優しい力を伝えたいと、アートな暖簾が参道をつなぐ「K U G U R U展」や、「EDOROCK」など、街を巻き込んだイベントのアートディレクターも務めています。

※5:南八幡の自転車ライフカルチャー屋「DEPOT/ディーポ」店主(湊 誠也さん)がパーソナリティを務めている「VOX POP(ヴァックス・パップ)」(http://www.fmu.co.jp/voxpop.html)は、市川うららFMで第2・第4 土曜日 11:30~12:00に放送中です。市川市で活動する人をゲストに迎え、楽しくコミュニティを語らう番組です。過去には、フリースタイル市川のメンバーも、國友英治さん、稲村絵美里さん、ノスタルジー鈴木(自転車天国研究会のメンバーとして)がゲスト主演しています。

※6:あかねさんと言えば、木緑あかねさんを想起します。

鳥山明『Dr.スランプ』16巻

※7:「『逢いたい』と思うことが何よりも大切だよ。苦しさの裏側にあることに目を向けて」(浪漫飛行)、「例えば、君がいるだけで心が強くなれること。何より大切なことに気付かせてくれたね」(君がいるだけで)※8と歌っているのは、今年、2022年に結成40年を迎えた米米CLUBです。

※8:「君がいるだけで」が主題歌となったテレビドラマは『素顔のままで JUST THE WAY WE ARE』(今から30年前の1992年4~6月に放送されました)ですが、「市川まちガチャ」の町名アイテムのひとつ、「町名ミニ巾着」第2弾には菅野の巾着があり、そのデザインは、おそらく『素顔のままで JUST THE WAY WE ARE』からインスピレーションを受けているものと思われます。
参考:市川まちガチャ https://www.ichikawamachigacha.com/

菅野のままで JUST THE WAY “SUGANO”(画像:筆者撮影)