【フードバンクにゅ~す】2024年3月1日

フードバンク

2024年2月6日以来、24日ぶり34回目の「フードバンクにゅ~す」です。

市川市内のマルエツ5店舗にフードドライブ用のボックス設置中

先日、いちかわフードバンクbyフリスタのXで、こんな投稿をしました。

この投稿にある通り、市川市内のマルエツ5店舗(市川大野店、東菅野店、市川菅野店、行徳店、南行徳店)に、下の写真のようなフードドライブ(食品を寄付すること)用のボックスが設置されています。写真はブレていますが、直方体の水槽のような形状のボックスが、食品を入れやすいように斜めに傾けた状態で設置されています。

マルエツ東菅野店に設置されているフードドライブ用のボックス(2024年2月23日撮影)
マルエツ東菅野店に設置されているフードドライブ用のボックスに貼られていた紙(2024年2月23日撮影)

マルエツ5店舗のボックスに食品をいれていただくと、NPO法人らいおんはーとさんを通じて、必要としているところに届けられます。

参考:マルエツ公式ウェブサイト「フードドライブ活動」https://www.maruetsu.co.jp/sustainability/fooddrive/

「日本アクセス 全社でフードドライブ活動 段ボール28箱分の食品寄贈」(2024年2月28日)

日本アクセスは、全社でフードドライブ活動を実施した。労働組合と共同で1月9日から2月2日の期間中、全国各地の社員に呼び掛け、家庭で余っている食べ物を持ち寄り、集められた段ボール28箱分の食品をフードバンクに寄贈。パントリー活動などに役立ててもらった。

出所:食品新聞「日本アクセス 全社でフードドライブ活動 段ボール28箱分の食品寄贈」(2024年2月28日)https://shokuhin.net/93574/2024/02/28/sonota/sdgs/、2024年3月1日閲覧

日本アクセスは食品卸売業です。一般に、卸売業は、様々な製造業者から商品を仕入れて、それを小売業や他の卸売業に販売することを主な事業ビジネスとしています。今回、日本アクセスが行ったのは、全国の社員から余剰食品の寄付を募り、それをまとめて、フードバンクに提供する、ということでした。

こうしたフードドライブ活動をおこなう企業は、日本でも増えてきていますね。

日本アクセスのフードドライブ活動は、卸売業が事業でおこなっている、

多くの企業や産地から商品を集め、それを各地の小売業や他の卸に販売する行為
(その先にいる最終消費者に届けるための中継役を担う)

を、少し形を変えて、

全国各地の社員から食品を集めて、それをフードバンクに渡す
(その先にいる、食品を必要としている生活者に届けるための中継役を担う)

ことをした、と見ることができます。食品ロスの削減と困窮者支援の領域でも卸的な役割、ハブの役割を担っている、それが日本アクセスという企業です。

社会人女子バスケットボールチーム 富士通レッドウェーブが3月16日(土)・17日(日)に初のフードドライブを実施

Wリーグに所属する社会人女子バスケットボールチーム「富士通レッドウェーブ」が、2024年3月16日(土)と17日(日)の第25回Wリーグ川崎大会で、公益社団法人フードバンクかながわと連携して「フードドライブ」を実施します。レッドウェーブとしては初の取り組みだそうです。
情報出所:富士通レッドウェーブ公式ウェブサイト「ニュース|フードドライブご協力のお願い」(2024年2月28日)https://sports.jp.fujitsu.com/redwave/news/33646、2024年3月1日閲覧

Jリーグのサッカーチームなど、全国各地のスポーツクラブが試合やイヴェントの際に、来場者に向けて、余剰食品の持ち寄りを呼び掛けて、フードドライブを実施するケースがありますが、バスケットボールの富士通レッドウェーブは今月初めてフードドライブを行うということです。

ラグビーリーグワン コベルコ神戸スティーラーズが3月24日(日)にフードドライブを実施

3月24日(日) NTTリーグワン第11節、花園近鉄ライナーズ戦が行われる神戸総合運動公園ユニバー記念競技場にて、「神戸こども宅食プロジェクト(BEKOBEミライPROJECT)」協力のもと、フードドライブを実施致します。
「フードドライブ」とは、ご家庭で消費する予定のない食品や日用品を集めて、支援を必要としている地域の子育て家庭や支援団体などに寄付する活動です。
この機会に、ご家庭の在庫食品の賞味期限をご確認いただき、消費する予定が無い食品等がございましたら会場へご持参の上、ご提供をお願い致します。
ご協力いただいた先着100名様には神戸スティーラーズオリジナルふせんとBE KOBE Specialtyコーヒー(Hot)の無料配布を行います。
みなさまからご提供頂いた食品等は、神戸こども宅食プロジェクトを通じて、子育て家庭や子ども支援団体など支援を必要としている皆さんへ届けられます。

出所:コベルコ神戸スティーラーズ公式ウェブサイト「フードドライブの実施について」(2024年2月28日)https://www.kobesteelers.com/news/post20852/、2024年3月1日閲覧

ラグビーチームの神戸スティラーズも、今月24日(日)の試合会場でフードドライブを実施するとのことです。私が確認した範囲では、過去にスティラーズがフードドライブを実施したという情報は発見できなかったので、今回が初開催かもしれませんね。

このように取り組む団体・組織が増えると良いですね。この機会に初めて「フードドライブ」や「フードバンク」がどのようなものかを知る人が多いと思います。食品ロス削減、困窮者支援になるということに加え、地域密着のスポーツクラブが「フードドライブ」をしてくれることで、その地域の人々への啓蒙につながります。

* * * * * 

フードバンク、フードロス、フードドライブ、フードパントリー。似たような言葉が数多く登場する、フードバンク界隈です。用語解説はこちらの記事をご覧ください。

【用語解説】フードバンクとは?フードドライブとは?フードパントリーとは?

京都マラソン「給水・給食で残った物資をフードバンクへ提供しました!」(2024年2月21日)

この度、京都マラソン2024の給水所においてランナーに提供したもののうち、残った物資について、2月20日、フードバンク(フードバンク京都様、フードバンク長岡京様)へ提供いたしました。

この取組は、フードバンクを通じて物資を必要としている団体・世帯等へ提供することによって食品ロスの削減を目指すものです。
引き続き、環境に配慮した大会運営を進めるため、「DO YOU KYOTO?マラソン」の取組を推進していきます。

出所:京都マラソン公式ウェブサイト「給水・給食で残った物資をフードバンクへ提供しました!」(2024年2月21日)https://kyoto-marathon.com/news/202402214784/、2024年3月1日閲覧

2024年2月18日に開催された「京都マラソン2024」で、ランナーに提供した食品や飲料の残った品をフードバンク京都、フードバンク長岡京に提供したということです。

私もマラソン大会に出場するのですが(今年は私や他数名のフリースタイル市川のメンバーが、第74回市川市民元旦マラソン大会に出場しました)、10㎞部門であっても給水スポットがありますし、ハーフマラソンともなると、走行中の給食もあります。また、走る前や走り終えた後にランナーの栄養補給のために食品や飲料を渡すケースもあります。これらの品物は、用意したすべてを出場者に渡し切れるとは限らず、残ってしまう物もありますよね。大会出場時、残ったものはどうするのかな、と思っていましたが、京都マラソンのようにフードバンク団体に寄贈するのは無駄にならない良い取り組みです。

「イトーヨーカ堂フードドライブ拡大、食品ロス削減」(2024年2月20日)

イトーヨーカ堂(東京都千代田区)は20日から、神奈川県内のヨークマートおよびヨークフーズの9店舗でフードドライブの取り組みを初めて開始する。

(略)

セブン&アイグループは、環境対策の一環として、2050年までに食品廃棄物量の75%削減と食品廃棄物のリサイクル率を100%にすることを目指している。また、イトーヨーカドーは20年6月からフードドライブの取り組みを開始し、これまで74店舗に回収ボックスを設置。今回のヨークマートとヨークフーズでの取り組み開始により、合計83店舗での実施となり、累計で117トンの食品を寄贈してきた。

出所:LogisticsToday「イトーヨーカ堂フードドライブ拡大、食品ロス削減」(2024年2月20日)https://www.logi-today.com/588751、2024年3月1日閲覧

最近、イトーヨーカドー(これはお店の屋号名で、企業名はイトーヨーカ堂)に関するニュースは、あまり良いものを見ませんでした。

  • イトーヨーカ堂、北海道と東北の全14店を閉店へ…多くの店舗でヨークベニマルなどが事業引き継ぐ方向(読売新聞、2024年2月9日)
  • イトーヨーカドー津田沼店が閉店へ 売り上げ全国トップの時代も……(朝日新聞、2024年2月22日)
  • イトーヨーカ堂、早期退職に700人応募 正社員の1割(日本経済新聞、2024年2月29日)
  • セブン&アイ、ヨーカ堂売却の「事実は全くない」=一部報道で(ロイター、2024年2月29日)

業績は好ましくないイトーヨーカ堂(企業)ですが、上で紹介したマルエツと同じく、既にイトーヨーカドー(店舗)にフードドライブのボックスを多数設置しており、新たにヨークマート、ヨークフーズの数店舗でも同様の取り組みをスタートするということで、社会貢献には積極的です。こうした活動が利用客に支持され、事業の方も評価されると良いですね。

「豊橋の9LCが能登被災地へ支援物資を贈る」(2024年2月24日)

 ライオンズクラブ国際協会334―A地区1Z(豊橋市)の9クラブ(豊橋、豊橋南、Aichi穂の国、豊橋西、豊橋みなと、豊橋北、豊橋中、豊橋ちぎり、豊橋シニア)は23日、合同アクティビティーとして能登半島地震被災地へ支援物資を届けた。
 草野剛ゾーンチェアパーソンが全クラブに呼び掛け、金沢LCと連携しながら準備した。9クラブは菓子やジュース類各100箱、絵本30冊を集めた。ほか、協賛するオーエスジーが非常用ご飯180箱と保存用パン123箱、NPO東三河フードバンクがカップ味噌汁146箱、ワルツが協賛しアイスコーヒー14箱を提供した。
 10㌧トラックに物資を積み、運送業を営む豊橋中LCの近藤資浩会長と豊永毅幹事が被災地への配送を担った。金沢LCと仕分けして、珠洲市や能登町、輪島市の小規模避難所へ送り届ける予定。
 この日は近藤会長の会社「藤通」(高田町)で出発式があり、草野ZCや杉浦均元ガバナー、各クラブの会長や幹事らが車を送り出した。

(略)

 草野ZCは「2万人以上が避難生活を強いられている。1日も早く安心な暮らしを取り戻してほしい。今後も善意のある奉仕を続けたい」と語った。近藤会長は「復興は5~10年先になる。こうした活動を地区全体に広げたい」と話す。

出所:東愛知新聞「豊橋の9LCが能登被災地へ支援物資を贈る」(2024年2月24日)https://www.higashiaichi.co.jp/news/detail/12833、2024年3月1日閲覧

愛知県豊橋市の9つのライオンズクラブが、今年元日に発生した能登半島地震の被害を受けた人たちが滞在している避難所に、食品や絵本などを届けたというニュースです。

全国各地のライオンズクラブさん、地域内外で社会貢献を行っていて素晴らしいですね。私たちもライオンズクラブさんから支援をいただいています。

関連記事:2023年12月7日に、市川フロンティアローズシニアライオンズクラブ様より、レトルトカレー100食分を寄贈していただきました。

* * * * *

参考:被災地の状況と支援、防災、避難所とスフィア基準について

さて、能登半島の地震発生から2か月が経過しましたが、本日の朝日新聞の記事には「能登半島地震の被災地では復旧がなお遠い」と書かれていたように、まだまだ支援が必要な状況が続いています。

 水の供給を回復させることに時間を要し、能登半島地震の被災地では復旧がなお遠い。広範な液状化、移動を阻む交通事情など、いくつもの要因が重なった。住める環境がある場合でも、水がないために避難は長期化。被災者はどこで生活を続けるか、選択に直面している。

出所:朝日新聞デジタル「震災2カ月、断水なお1万9千戸 『もう戻れない』という被災者も」(2024年3月1日)https://www.asahi.com/articles/ASS2Y5SQQS2XUTIL00W.html、2024年3月1日閲覧

関連記事:各地のフードバンク団体による被災地支援

関連記事:市川市における能登半島地震災害義援金の受付について

昨日、そして今朝、市川市を含む千葉県北部で、地震が何度も発生しました。

日頃から災害の発生に備えておく防災の活動をしておく必要があります。食品や日用品、災害時に役立つ道具などを備蓄しておくことが重要ですが、備蓄のためには部屋を普段から片付けておくことも必要ですよね。そんな事柄について情報発信や啓発をしているのが、「かたづけてそなえる かたそなLife」です。

防災のために備蓄をしたい、でも
どうしたらいいかわからない。
備蓄をしているけれど、これで合ってる?
そもそも、部屋が片づいていなくて
備蓄どころではない…
こどもに防災のことを教えたいけど、何から教えたらいいの?

そんな悩みを解決するお手伝いをいたします

出所:かたづけてそなえる かたそなLife、https://katasona-life.jimdosite.com/、2024年3月1日閲覧

かたそなLife
・公式ウェブサイト https://katasona-life.jimdosite.com/
・ブログ https://ameblo.jp/meg-megmy/
・インスタグラム https://www.instagram.com/bousaibichiku_katasona/

かたそなLife(実は、かたそなLife「中の人」は、いちかわフードバンクbyフリスタの倉庫における「かたづけ」や、搬入した食品の仕分け作業を、なるべく効率的に行うための「工夫」をしてくれてもいます!)の、各種情報発信、是非チェックしてみてください。

災害発生の際、避難所としてしばしば学校の体育館が用いられ、避難した人たちが雑魚寝ざこねをするという状況が報じられます。2024年2月27日に、国会で、自民党の石破茂議員が、岸田文雄首相に対して、イタリアの避難所の様子を示しながら、我が国の避難所の環境整備について(スフィアハンドブックにも言及しつつ)質問していました。この時の質疑の中で、石破茂議員は、避難者の権利に応えるのは国家の責任であると思う、と、話していました。石破茂議員によれば、「スフィア基準」を満たす避難所が日本にはほとんどないとのことでした。また、アレルギーのある人に対応した食事を提供することや、女性のプライバシーを守ることなど、避難所が満たすべき事項にも言及していました。

関連記事:スフィア基準、スフィアハンドブックについて

* * * * *

執筆日 2024年3月1日
公開日 2024年3月1日