【コラム】国府台高校2020年度入学の生徒が創作した川柳

コラム

執筆日 2023年4月16日
公開日 2023年4月19日

この年は受験で自粛また自粛

制服のホコリをはらい立夏です

5月でもまだ角残る教科書・ノート

何曜日?時の流れを忘れがち

気づいたよ学校で学ぶ尊さに

本当の当たり前ってなんだろう

友達とラーメン食べる日夢に見る

君と僕マスク二枚の距離遠し

日常はかけがえのないたからもの

いつだって笑顔も涙もマスク越し

黙食で青春消えた3年間

コロナ禍で失った物は多すぎた

コロナでも悪いことばっかじゃなかったよ

辛(つら)くても諦めなければ道ひらく

――これらは、全て、2020年4月7日に入学し、2023年3月8日に卒業した、市川市立国府台高校の生徒たち(当時)がつくった川柳です。

中学校の卒業と、高校への入学が、新型コロナウイルス感染症の拡大初期に重なった、この学年の生徒たち。国府台高校の令和2年度(2020年度)の入学式は、千葉県を含む7都府県に緊急事態宣言が出された4月7日に行われました。翌日から、いきなり休校となった生徒たちは、新型コロナウイルスに翻弄され続けた3年間を過ごしたのです。

2020年度に1年生の担任だった先生が、休校中に、自身のクラスの生徒と、担当する科目の生徒から川柳を募り、休校明けに発表会を開催して作品を共有したそうです。この先生は学校再開後も生徒たちと川柳をつくり続け、生徒たちが卒業を前にしたタイミングで、3年間の高校生活を振り返る川柳を改めて募りました。そして、3月8日の卒業式では、寄せられた川柳がいくつも織り込まれた「卒業生の言葉」を、生徒会長が読み上げたのです。

川柳および上述のエピソードの出所:毎日新聞公式Webサイト、「いつだって笑顔も涙もマスク越し…コロナ禍の高校生活、川柳に」(2023年4月16日)、https://mainichi.jp/articles/20230412/k00/00m/040/066000c、2023年4月16日閲覧

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国府台高校にほど近い場所にキャンパスのある和洋女子大学では、2020年は入学式が行われませんでした。この時に入学した学生は、今年度、新4年生となったわけですが、先日、この学年を対象とした入学式が3年越しに行われました!

また、和洋女子大学と向かい合うようにキャンパスが広がる千葉商科大学のフリーマガジン『Yellow!』のWeb版には、2020年に入学した学生へのインタビューが掲載されています。

授業はオンラインへ。新しい大学生活の実態を、大学1年生に聞いてみました
<前編>(2020年10月16日)
https://note.com/media_cuc/n/n0d7d2c191a00
<後編>(2020年11月10日)
https://note.com/media_cuc/n/n81c8c55ab37c

最初に紹介する記事は、『Yellow!』がWeb版に移行した年、つまり、コロナ禍初年度の、2020年に書かれたものです。前編と後編から成るこの記事は、2020年4月に入学した、当時の1年生へのインタヴューで構成されています。コロナ禍が長引くにつれ、あの年の状況、心境を、忘れつつある人もいるかもしれませんが、当時の大学1年生たちの切実な声には、悲痛な心の叫びを感じるものもあります。

出所:フリースタイル市川公式Webサイト、「【ローカルメディア漫遊記】硬軟織り交ぜた記事から成る『Yellow!』を推します」(2023年1月13日公開、2023年1月27日更新)、https://fs-ichikawa.org/local_media015/、2023年4月16日閲覧

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かけがえのない3年間を、全力で駆け抜けることさえできなかった、という思いを抱いて卒業した高校生、中学生は、多いのではないかと想像します。この春に新4年生になった大学生には、大学最後の1年の残された日々を、大切に過ごそうという気持ちが強い人も多いのではないでしょうか。

後年、「コロナ世代」などと呼ばれるかもしれない、2020年入学だった人たち。○○世代という名称はメディアが勝手につけるものです(例えば私などは氷河期世代と呼ばれる世代に該当します)。そのような呼称がもし与えられたとしても、ンなもんに何らの影響を受ける必要はないので、やり残したことがある人は、貪欲にそれにチャレンジしてください!

市川市で何かしたい!でも、悩んでいる、困っている、そんな人は、どうぞお気軽にフリースタイル市川にお声がけください!いつでも待っています。

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貪欲にやろうよやりのこしたことを

やりのこしたことやろうよ貪欲に

しなやかに生きるあなたはたくましい

待ってるよいつでもあなたをフリスタは

フリスタはいつでもあなたを待ってるよ

困ったらいつでも声をかけてよね

僕だって大人だけれど悩むんだ

焦らずに無理をしないでマイペース

いいじゃないそれもあなたのよいところ

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そういえば、2023年4月29日(土)に「いちカイギ」というイヴェントを開催します。市川市で想いをもって活動している大人を3組ゲストにお招きして、生業や地域への想いを聴き、皆で意見を交換し、交流する、とっても楽しいイヴェントです。

学生は参加費0円、つまり無料なので、どうぞお気軽にご参加ください。

イヴェントの詳細は、下の記事に掲載していますよ。

もちろん、かつて学生だった大人の参加もお待ちしています!皆で楽しく交流しましょう!