【自助・共助・公助】「共助」の限界と「公助」の必要性

フードバンク

フードバンク(の、活動としては、無償で食品を個人に提供するフードパントリー)や、子ども食堂が、利用条件を設け、利用者を選別する――ことに対する批判的な意見を目にします。理解できる点もある一方で、このようにも思います。

分け隔てなく、利用者さんの主観で、自分は食品の無償・安価での提供を必要としていると思う人に使ってもらうことが望ましいと実施者は思うはずです。

が、ボランティアで運営しており、資金や寄贈される食品が不足すると、「より切実な人」に届けたいと考え、利用条件を設けることもあると思います。

フードバンクや子ども食堂の実施団体は、条件を儲けたくて設け、選別しているのではなく、仕方なくそうしていることの方が多いように思います。

「共助」の担い手に対し、利用者を選別することのリスクを伝え、警鐘を鳴らしてくれることはありがたいことです。ですが、その伝え方によっては分断を生みかねないとも感じます。「共助」には限界があります。それは想定内の限界です。「共助」の問題点を指摘することも必要ですが、それにとどまらず、「自助」や「共助」に頼りすぎる、依存しすぎること自体が危険なのであり、「公助」の充実を私たちは今求めるべきだと思います。

「もっと公助を」と、政府、行政に、訴えたいです。

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執筆日 2023年8月11日
公開日 2023年8月11日