久しぶりの更新です※1。
去る5月13日、朝から雨がこの街に降り注いでいました。少しのリグレットと罪を包み込んでいたかもしれません※3。この日の夕方、傘を差し、長靴を履いた私は、産業道路沿いを西へと歩いていました。市川市大和田3丁目を目指して。
大和田3丁目には、冒頭の写真(撮影したのは2024年5月13日よりも前です)に移っている建物、通称「シンソーコ」があります。ここは、「いちかわフードバンクbyフリスタ」の倉庫で、地域の皆さま(個人、企業、団体など)からフードドライブ(食品の寄贈)をしていただいた品物を保管しています。
その1週間ほど前に、当ウェブサイトの問い合わせフォームから、フードバンクの活動や、貧困問題などについて、質問したいことがあるという連絡をくださった方がいました。その方というのが、表題にある通り、地元の高校に通っている高校生なのです。
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──というわけで、5月13日の夕方、水のトンネルくぐるみたい※4にしてシンソーコにたどり着いた私は、少し後にやってきた地元の高校に通う二人の女子と対峙し、事前にいただいていた質問に答えていきました。挨拶もそこそこに。
- 私たちのフードバンクがどのような活動をしているか?
- 活動のきっかけは何か?
- 関わっている市民の意見にはどのようなものがあるか?
──といった質問に答えていきましたが、その後、二人からたくさんの追加質問をいただきました(留まることを知らない※5程に次々と!)。
フードバンクに対する世間の関心は高まっていると感じてはいるものの、まだ認知は高くないと思うので、このように強い関心を持つ学生が地元にいることは頼もしい限りです。(年齢や世代のことをすぐに持ち出すことを良しとはしない私ですが、)二人には、同世代の仲間に、あるいは、親御さんの年代の人たちに対して、食品ロスの削減がいかに重要かを伝えていただきたいですし、自分たちにもできることがあるということを知ってくれたら、それをどんどん広げてほしいとも思っています。そして、なかなか伝わらない、ということがあれば、そのことを是非、教えていただきたいとも思います。
今回、私は、フードバンクについて解説をしたわけですが、周辺分野のこともお伝えしました(例:気候変動を抑制するためのカーボンニュートラル、学生服のリユース、ランドセルのアップサイクル等。アップサイクルについては、以下の記事をご参照ください)。
何が二人の関心事に響くかわからいので、敢えて、食品ロスやフードバンクとは少し離れた他領域の事象にも、たびたび言及した、というわけです。
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ちなみに、二人は別々の学校に通っているとのことですが、共通の関心事が食品ロスのことで、インターネットで調べているうちに、市川市内で活動するフードバンク(いちかわフードバンクbyフリスタ)のことを知り、私たちに連絡をしたということです。
社会問題を身近な自分事として捉えて考え、学ぼうという姿勢と行動は、私が(ガラスの)十代※6だった頃には皆無でした。
学校の課題ではなく、個人の関心で、行動を起こすことは容易ではないと思います。二人が、食品ロスの問題や、それと関連する貧困問題などに関心を持っていること、そして行動してくれたことに、大いに刺激と感銘を受けました。
それだけでも尊いのですが、地域のNPOに連絡をし、私に対して鋭い質問を次々に投げかた上、将来どのような活動をしたいか、という展望まで話してくれた熱意を持った二人に対し、リスペクトの感情が自然湧出しました。
年長者から勝手に期待されても困るとは思いますが、若い人たちが社会問題を自分事と捉えて、取り組みたいと考え、行動し、社会を変えていくことに期待しています。
※それは私が無責任な傍観者となることを意味してはいないので、誤解なされぬよう!
▼2024年5月27日、追記
今回の件で、地元の人達が何かに関心を持った時、地元にそれに関連する活動をしている人がいて、直接話をすることができ、質問したり学びを得たりできる状態にあることは、まちづくりにおいて重要だと思いました。フリースタイル市川が、そのような役割を担えればうれしく思います。
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私たちは、今年もフードバンク関連の活動を市内で活発に行う予定です。近日中に具体的なイヴェント実施概要をお知らせできると思うのですが、今回、質問をいただいた二人のように、フードバンクに関心がある方は、イヴェントに是非足をお運びください。スタッフとして関わりたいという方も大歓迎です(年齢は問いません!)。
参考記事:今年1月に実施したフードドライブのイヴェント
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参考資料:当日、解説のために用意した資料から、一部を紹介します。
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関連記事:
地元の学生の訪問を受け、まちづくりやフードバンクについて解説をした際の記事
※他にも、大学の授業で私たちの活動について話したこともあります。地域で活動するフリースタイル市川への取材や探求学習、施設見学などのご希望がある方は、お問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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執筆日:2024年5月22日
公開日:2024年5月22日
更新日:2024年5月27日
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〈注釈〉
※1:当ウェブサイトの運用方針を見直したため、2024年4月以降、それまでのような毎日更新するスタイルから転換を図っています。今後、フリースタイル市川は情報発信に(むしろ、更に!)注力する構えですので、新展開の始まりを(キリンくらい首を長くして※2)お待ちください。
※2:Mr.Children(ミスターチルドレン)が32年前の1992年にリリースしたデビュー・シングル「君がいた夏」のリリック(歌詞)における印象的なバース。
※3:My Little Loverが29年前の1995年にリリースした3枚目のシングル「Hello, Again 〜昔からある場所〜」のリリックには、〈雨はこの街に降り注ぐ/少しのリグレットと罪を包み込んで〉(引用)という箇所があります。上記は、このリリックを念頭に置いた表現です。
※4:CHAGE&ASKA(かつてはチャゲ&飛鳥、後に CHAGE and ASKA。以下、チャゲアス)のASKA(かつては飛鳥涼)氏が33年前の1991年3月6日にリリースした3枚目のシングル「はじまりはいつも雨」のリリックより。
なお、この年、チャゲアスは、1月30日にシングル「太陽と誇りの中で」をリリースしており、「はじまりは~」は、「太陽と~」のリリースから約1か月後という短いインターヴァルでリリースされた作品。「はじまりは~」がロングヒットを記録する中、ドラマ『101回目のプロポーズ』主題歌として同年7月24日にチャゲアスはシングル「SAY YES」をリリース、大ヒットを記録(オリコン週間ランキングでは13週連続1位というデビュー当時のビートルズ並みのチャート・アクションを見せた)しました。
ちなみに、売れに売れまくった「SAY YES」ですが、オリコン年間ランキングでは1位ではなく2位でした。と、いうのも、同年1月スタートのドラマ『東京ラブストーリー』の主題歌として、フリースタイル市川の代表理事、稲村さんのバースデーとしても知られる(節分としても知られる)2月6日に、小田和正氏(ex-オフコース)がリリースした「ラブストーリーは突然に」が、「SAY YES」級に売れ、発売が半年近く早かったこともあって、年間売上枚数では、「ラブ~」が1位、「SAY~」が2位だったのです。
ところで、拙著「1991年の米米CLUB」は、まだ完成前ですが、いずれリリースする予定です(→参考)。
※5:Mr.Children(ミスターチルドレン)が30年前の1994年にリリースした6枚目のシングル「Tomorrow never knows」のリリックを念頭に置いた表現。
※6:「ガラスの十代」は37年前の1987年に光GENJIがリリースした2枚目のシングルで、作詞作曲は飛鳥涼(後のAska)氏。