【コラム】学校から地域へ、体育からスポーツへ

コラム

昨日は「スポーツの日」でした。2020年に、「体育の日」改め「スポーツの日」に変わっていましたが、これまでは東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、7月になっていたため。今年の「スポーツの日」が、10月として初の「スポーツの日」ということになりました。

この日、全国では様々なスポーツの催しが開かれており、市川市でも、北市川スポーツパークで「第5回 いちかわスポーツフェスタ」が開催されました。プロチームを含むトップアスリートによる講習会や、飲食ブースなど、子どもから大人まで誰でも楽しめるこのイヴェントには、約3,000人の参加があったそうです(情報出所:市川市公式Webサイト

先月(2022年9月22日)開催した『第20回いちカイギ~子どもと大人の健康と幸せ~』では、サッカー・コンサルタントで、FC市川GUNNERS代表や市川SC(千葉県社会人1部リーグ)GM、プレミアリーグU-11実行委員長を務める、幸野健一さんにご登壇いただきました。

筆者は当会の司会進行を務めながら、幸野さんのお話を聴き、手持ちのノートブック(開催直前に八幡2丁目のコンビニエンスストアで購入した小型のもの)に色々とメモを取りました。その中で特に印象的だったことを以下に挙げます。

  • ヨーロッパでは、地域の誰もがスポーツに親しんでいる。
  • ヨーロッパのサッカーリーグは5部や6部などまであり、参加すれば誰でもクラブの施設を使える。
  • サッカーのクラブは「地域のハブ(HUB)」となり、地域に住む多世代が融合する場である。
  • ヨーロッパでは中高年の大人たちも地域のクラブで過ごし、プレイしなくてもビールを飲んで試合を観戦するなど楽しんでいる。
  • スポーツは本来「あそび」であり、楽しいものだが、日本では学校で行われる「教育」であり(礼儀、忍耐、努力、修行、先輩・後輩etc.)、「あそび」ではない。
  • 日本では、子どもの頃に楽しくて始めたスポーツを、多くの人は、学校のキツい部活で嫌になり、大人になる前に卒業してしまう。
  • これから、地域のスポーツは学校の教育・部活から離れ、「統合型地域スポーツクラブ」が担うことになり、「あそび」の要素が強くなる。

※赤太字は、ヨーロッパで生活をした経験を踏まえて話されたことで、青文字は日本におけるスポーツの実態(理想と実態の乖離)と今後への期待です。

プロスポーツ選手や監督のインタビューで、「良い『仕事』ができました(してくれました)」という発言を聴くたびに、違和感を覚えたものです。一方、読売ジャイアンツに在籍していたクロマティ選手が「プロ野球選手は、子どもの『あそび』である野球を大人がしているのだということを忘れちゃいけない」と話していたことを覚えています。

私自身、市川市立大野小学校時代は、学校外の水泳教室(曽谷セントラルスイムクラブ)、空手に通っていた他、学校の部活動としてはサッカー部に加入していました。漫画・アニメの『キャプテン翼』の影響でサッカーが大人気だった当時、部活動のなかった3年生までは、毎日のようにサッカーをして遊んでおり(その時間は、ファミコン発売後は、次第にファミコンで遊ぶ時間に奪われていったのですが)、サッカー部への入部が可能になった4年生に進級したその日に、サッカー部に入部したのでした。

本稿を書きながら思い出したのですが、ある日、遠征先の(といっても、大野小学校から徒歩で行ったので、遠征先とは言えず、言うなれば近征先の)北方小学校サッカー部との間で行われた練習試合で、4年生のチームの先発メンバー(ポジションは右サイドバック)として試合に出場した私は途中交代させられ、私の後に右サイドバックのポジションに就いた選手が、怪我をすることを厭わない激しいスライディング・タックルで北方小の左ウイングからボールを奪取し、チームの危機を救ったことで、以降の試合では先発メンバーに選抜されることが激減したのでした。当時、華奢で、いかにも頼りなさげな外見だった私と、屈強な肉体を誇り感情を露わにしてプレイしたT君。顧問の先生は、T君の「根性」を賞賛していました。

持ち合わせていた「根性」が相対的に少なかった私は、(もちろんそれだけではなく、技術的にも劣っていたわけですが)こうして表舞台から姿を消し、それまでよく言われていた(そして小4の私はその意味を理解していなかった)「素質がある」という誉め言葉を掛けられる機会もなくなっていきました。

すぐにサッカーが嫌いになったわけではありませんが、単に楽しくプレイしていれば満足だった時代のような気持ちにはなれず、部活中はいつも低めのテンションだったような気がします。他方で、昔から一緒に「あそび」でサッカーをしていた仲間とは、部活以外の休日などに、小学校の卒業間近まで、ずっと変わらず楽しくプレイし続けました。

部活のない放課後や休日にプレイするサッカーは、部活でのそれとは違い、「ツインシュート」※1や「オーバーヘッドキック」、「スカイラブハリケーン」※2といった、『キャプテン翼』に登場する特殊技を試すなど、遊戯そのものでした。それに飽きると、「サッカーゴルフ」や「フットベース」(キックベース、キックベースボール※3とも呼ばれ、一説では市川市発祥のスポーツとも言われています)をして遊んだものです。言わずもがな、それは、時を忘れて没入するほど楽しい「あそび」でした。

今では、サッカーも、サッカーゴルフも、フットベースもしていません。

最近知ったのですが、走らないサッカー(フットボール)、「ウォーキング・フットボール」という競技があり、市川市には、このスポーツを楽しんでいるグループがあるそうです。

PPK Walking Football
https://jerry-w.com/walkingsoccer/
※PPK=ピンピンコロリ

PPK Walking Football の公式Webサイトには、「ウォーキング・フットボール」は、こんな人におすすめと書かれています。

  • 気軽にスポーツしたい
  • 1人だと続かない
  • チャレンジしたい
  • 老後の趣味を探している
  • サッカーやフットサルをやっているけど年齢的にキツくなってきたりケガしがち
  • 新しい仲間を増やしたい
  • 地域の活性化に興味のある

PPK Walking Footballは、「千葉県市川市にて、元気な中高年を増やす活動」をしています(情報出所:公式Webサイト)。このスポーツは、走ることは反則で、対人接触がないので、サッカー未経験者やサッカー初心者でもプレイしやすいそうです。サッカーから遠く離れている私でも参加できそうですね。今度参加していようかと検討中です。

ところで、幸野健一さんがお話の中で触れていた「統合型地域スポーツクラブ」とは、どのようなものなのでしょうか。スポーツ庁による説明を紹介します。

総合型地域スポーツクラブは、人々が、身近な地域でスポ-ツに親しむことのできる新しいタイプのスポーツクラブで、子供から高齢者まで(多世代)、様々なスポーツを愛好する人々が(多種目)、初心者からトップレベルまで、それぞれの志向・レベルに合わせて参加できる(多志向)、という特徴を持ち、地域住民により自主的・主体的に運営されるスポーツクラブです。

我が国における総合型地域スポーツクラブは、平成7年度から育成が開始され、平成29年7月には、創設準備中を含め3,580クラブが育成され、それぞれの地域において、スポーツの振興やスポーツを通じた地域づくりなどに向けた多様な活動を展開し、地域スポーツの担い手としての役割や地域コミュニティの核としての役割を果たしています。

出所:スポーツ庁Webサイト、「総合型地域スポーツクラブ」、https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop05/list/1371972.htm、2022年10月11日閲覧(太字は筆者)

統合型地域スポーツクラブの目指す方向として、「スポーツを通じた地域づくり」が挙げられています。

フリースタイル市川の活動分野は、「保健・医療・福祉/まちづくり/観光/学術・文化・芸術・スポーツ/環境の保全/地域安全/男女共同参画社会/情報化社会/経済活動の活性化/連絡・助言・援助」(出所:内閣府NPO法人ポータルサイト、「特定非営利活動法人フリースタイル市川」、https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/012002912、2022年10月11日閲覧)となっています。メンバーである筆者も、意外と設立時に決めた活動分野を見返すことは少ないのですが、ちゃんと(?)スポーツという語が含まれています。フリスタ自身がスポーツクラブを運営する可能性は、今のところは極めて低いと思いますが、しかし、「スポーツを通じた地域づくり」には関わっていきたいと(少なくとも筆者は)思っています。

『第20回いちカイギ~子どもと大人の健康と幸せ~』での幸野健一さん(撮影:西岡千史さん、撮影日:2022年9月22日、会場:全日警ホール)
『第20回いちカイギ~子どもと大人の健康と幸せ~』での渡慶次康子さん(撮影:西岡千史さん、撮影日:2022年9月22日、会場:全日警ホール)
『第20回いちカイギ~子どもと大人の健康と幸せ~』での小林健太郎さん(撮影:西岡千史さん、撮影日:2022年9月22日、会場:全日警ホール)
『第20回いちカイギ~子どもと大人の健康と幸せ~』の登壇者(最前列:左から、小林健太郎さん、渡慶次康子さん、幸野健一さん)と参加者、フリースタイル市川のメンバー。(撮影:西岡千史さん、撮影日:2022年9月22日、会場:全日警ホール)

筆者が『第20回いちカイギ~子どもと大人の健康と幸せ~』の会場に向かう途上、八幡2丁目のコンビニエンスストアで購入したノートブック。幸野健一さんのお話を聴きながらメモを刻みました。(撮影:ノスタルジー鈴木、撮影日:2022年10月11日、場所:市川市内某所)

スポーツの秋を迎えましたが、最近の筆者は運動に対する意欲が異様に低いのです。来月、「第30回流山ロードレース大会」(つくばエクスプレス線の流山おおたかの森駅と流山セントラルパーク駅の間の10キロメートルを走る大会)に大学時代の仲間と参加することが決まっていますが、練習はほとんどできていません。寒くなると、屋外を走るのが億劫になるのですよね。かといって、スポーツ・ジムのトレッドミルでずっと同じペースで走るのは性に合いません。ブツブツ…と、こんなことをつぶやきながら階段を上っています※4

秋から冬にかけて体を動かすことから遠ざかってしまう人も多いかもしれませんが、心身の健康を維持・増強し、元気に過ごしたいものですね!

ところで、幸野さんがGMを務める市川SC(サッカークラブ)は、現在、「千葉県社会人一部リーグ」で戦っており、最終戦を残して、現在の順位は3位です。上位2位までが、関東サッカーリーグ2部への昇格の可能性を手にできるのですが、残す試合は最終戦のみ(2022年10月16日、現在1位のHCSフットボールクラブとの試合。会場は北市川フットボールフィールド、キックオフは19時15分)、2位以内となれる可能性は「僅か」とのこと。当日の応援には事前申し込みが必要です(詳しくはこちら)。

今度、フリスタのみんなで市川SCの試合の応援に行きたいですね!

市川サッカークラブ(市川SC)
https://ichikawasc.com/

* * * * *

〈注釈〉

※1:〈ツインシュートは、1つのボールを2人同時にシュートする技である。2本の足で放たれたボールには不規則な回転が掛かるため、大きく揺れて分裂しているように見え、キーパーは捕球が非常に困難になる。ただし2人のシュートするタイミングを完璧に合わせる必要があるため、余程息のあったコンビでなければ放つのは難しい。また真っ直ぐ飛ばすには2人のキック力が同等である必要があり、2人のキック力に差がある場合には大きくカーブが掛かってしまう〉(Wikipedia「ツインシュート」より)

※2:〈スカイラブハリケーンとは、高橋陽一原作の漫画『キャプテン翼』および、その派生作品に登場する架空のサッカーの技である。作中に登場する立花兄弟のコンビプレー、あるいは立花兄弟と次藤洋との連携プレーとして描かれた。この技はトランポリンの要領で大きな反発力を生み出し空中高く飛び上がるが、実現可能なようで実現不可能な技とも称される。立花兄弟の代名詞とも言える必殺技。(中略)兄弟のどちらか一方がピッチ上に仰向けになり両足の足裏を上にあげた状態で射出台となり、もう一方がそれに飛び乗り足裏同士をドッキングさせる。そして互いの足を屈曲した状態から一気に伸展させることで大きな跳躍力を生み出し、空中高く跳びあがり味方からのセンタリングのボールにあわせシュートを放つ〉(Wikipedia「スカイラブハリケーン」より)

※3:〈日本におけるキックベースボール
ルールは野球と似ている。投手が転がしたボールを打者(キッカー)が蹴ることを打撃(バッティング)とみなすルールもあれば、投手が存在せず、打者が予め本塁に置かれたボールを蹴ることを打撃とみなすルールもあるなど、地方によってさまざまなルールが存在する。発祥は千葉県市川市で[要出典]、子供会活動を通して普及したとされる。1992年から1995年にかけてフジテレビ系列で放映された『夢がMORI MORI』では、芸能界等の著名人がチームを編成した「スーパーキックベースボール」のコーナーが人気を集めた〉(Wikipedia「キックベースボール」より。市川市発祥という説があるようですが、[要出典]となっています)

※4:CHAGE AND ASKA 「PRIDE」の歌詞のフレイズ「つぶやきながら階段を上る」へのオマージュです。

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