【コラム】子ども、家庭、家族観。

コラム

先日、怪談の名手、稲川淳二さんの名前が俳句の夏の季語になっていることが話題になっていました。他にも季語になっている現役の著名人の名前があるか、30秒で雑に調べたところ、

  • サザン※1の季語
  • ユーミン※2の季語
  • 山下達郎※3の季語、の季語

と、インターネット上の記事には書かれていました(真偽のほどはわかりません)
なお、TUBEは夏の季語ではないそうです。

あー夏休み
チョイト泳ぎ疲れ胸に
Cool Baby

出所:TUBE「あー夏休み」※4(作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉・前田亘輝)

子どもたちは夏休み真っ最中ですね。暑くてたまらないこの夏、新型コロナウイルス感染症、手足口病、熱中症などに、十分注意してお過ごしください。市川市では市民プールが2019年以来となる営業再開を果たしていますね。現在は混雑を避けるために事前予約が必要ということですが、このコラムを綴りながら、流れるプールでひたすら流され続け、焼けた背中をさらしながら、食堂で焼きそばを食し、プールから出た後で小高い土手にある店で買ったかき氷を食べて唇を紫色に染めた、昭和の夏を懐かしんでしまう私がいます。

神様にもバレないよ
地球の裏側で
僕ら今
はしゃぎすぎてる夏の子供さ

出所:真心ブラザーズ「サマーヌード」※5(作詞:桜井秀俊・倉持陽一、作曲:桜井秀俊)

流れるプールの水流に、流されるまま、なすがままだった少年時代のように、気分にまかせて筆を運んでいるうちに、気が付けば本稿の主題から遠く離れていました。意を決して自由形フリースタイル泳法スイミングスタイル※6で、当初語りたかった話題の方へと、一気に接近アプローチします!

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夏休みの子どもの居場所

子どもたちにとっては、待ちに待った夏休みですね。

と、書きましたが、待っていなかった夏休み、来てほしくなかった夏休み、そんな子どもも、たくさんいます。

コロナ禍最後の夏休みだった、3年前、2019年8月に公開された、内田良さん※7による記事を紹介します。

夏休み中に一部の子どもたちが「おうちがツライ」「家族がムリ」といった状況に直面していることは、まったくと言っていいほど話題にのぼらない。いまもどこかで、子どもたちが苦しんでいる。

(中略)

「横浜市児童虐待対策プロジェクト」の報告書(2011)には、「夏休みなど学校が長期間休みとなる時期は、虐待ハイリスク家庭の親子が毎日24時間一緒にいることにより、親子間の緊張関係が増大し、虐待へと発展する事例が多数あります」と、長期休業中の虐待リスクが説明されている。

(中略)

今年(注:2019年)5月上旬、NHKは全国の中学生を対象に、学校生活の状況に関するインターネット調査を実施した。そこでNHKから個票データの提供を受け、筆者が独自に分析をおこなったところ、「昨年度(2018年4月~2019年3月)について、家の中に居場所がないと感じるときがありましたか?」という質問への回答では、「とてもよく感じていた」が5.1%、「よく感じていた」が5.8%との結果が出た。約1割の中学生は、家が居場所となっていない。また、学年と性別で見てみると、学年間では一貫した傾向は見出しにくいが、性別については女子のほうが、家に居場所がないと感じる傾向がやや強い。

出所:ヤフーニュース、内田良「夏休みがつらい 家庭に居場所がない子どもたち」(2019年8月18日)、https://news.yahoo.co.jp/byline/ryouchida/20190818-00138835、2022年7月29日閲覧 (太字は筆者)

3年前の夏休みには、家庭が居場所になっていない子どもの存在が注目されることがほとんどなかったのですね。

2020年の春以降は、コロナ禍によって学校が休校になったり、そうではない期間でも、「STAY HOME」が推奨(半ば強制?)されたことで、家にいることがつらい子どもたちの存在がクローズアップされました。もっとも、居場所がないと感じている子どもの存在が知られるようになってはいても、その問題が解消されているわけではないと思います。

内田良さんの文章には、引用した箇所の他にも、非常に重要なことが書かれているので、是非、リンク先の記事を読んでいただきたいと思います。

また、この記事でも引用されている、「夏休み期間中は学校給食がないため、食事をれない子どもたちがいる」、という記事を紹介します。

「家庭から弁当を持っていける子どもにとっては、給食は必要ないし、物足りないかもしれません。でも、そうではない。給食は、すべての子どもたちのためのセーフティーネットなのです

そう語るのは「機会の平等を通じた貧困削減」を目指して活動する認定NPO法人「Living in Peace」の代表、慎泰俊(しん・てじゅん)さんだ。親の虐待や貧困などで一時的に保護された子どもたちが過ごす児童相談所の一時保護所に密着した『ルポ児童相談所』の著書もある。

給食のない夏休みには、ごはんを食べられなくなる子どもたちが毎年、問題になります。ネグレクトで親から食事を与えられず、餓死寸前になる子もいます。給食があれば最低1日1食は食べられますが、そもそも学校が給食を提供していなければ、夏休みに限らず恒常的に、その1食すら確保できません」

出所:BuzzFeedNews、「給食に救われる子どもたち たった15分の昼食時間が格差社会を表している」(2017年8月17日)、https://www.buzzfeed.com/jp/akikokobayashi/kyusyoku、2022年7月29日閲覧 (太字は筆者)

私たち、フリースタイル市川では、フードバンク事業「いちかわフードバンクbyフリスタ」の活動をしており、皆様から食品などの品物を寄贈していただき、それらを必要としている福祉団体や子ども食堂団体などに届けています。給食のない夏休みが始まり、十分な食事を摂れていない子どもが休み前よりも多くなっているはずで、子ども食堂の利用者さんも増えているのではないかと思います。

給食費を無償にしても、土日はどうするのか。子ども食堂などを発展させ、それを市がバックアップする。

出所:特定非営利活動フリースタイル市川、「【市川市政】田中甲市長の所信表明を読む」(2022年6月29日)、https://fs-ichikawa.org/statement2022june/、2022年7月29日閲覧 (太字は筆者)

これは、市川市の田中甲市長の、市長選挙立候補者による討論会(2022年の市長選前。田中氏は当時は市長ではありませんでした)における、子育て支援と教育に関する発言です。討論会で、給食費を無償にするという政策が話題に上がったところで、田中氏は、「給食のない土日に、食事を摂ることに苦労する子どもに対して、ケアが必要だ」ということ(そのような明言しているわけではありませんが)話しています。

市川市が、子ども食堂を発展させ(どのようなかたちに?小学校区に1つの子ども食堂があるという状況をつくる?)、バックアップする(どのような仕方で?資金のサポート?)ことになるのか、現時点ではわかりませんが、弱い立場に置かれがちな子どもたちを、家庭だけでなく、地域社会で育てる、という考え方が、市川市に根付けばよいと思います。

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子どもを、個人を、社会が何とかしてくれる国、家族で何とかしろという国

現在の日本では、子どもを社会で、あるいは、地域で育てる、という考え方が一般的ではありません。一般的でないことが「変だ」と思う機会が、私や、この記事を読んでいる読者の皆さんには、あまりないかもしれません。しかし、「変だ」と思う人がいて、その人が、「変だ」と言ってくれることで、普段想いを馳せることのないことを「変なのかもしれない」と考えることができます。

1週間前、2022年7月22日(金)に、ライターの武田砂鉄さん※8がパーソナリティをつとめる、TBSラジオ『アシタノカレッジ』に、イギリス・ブライトン在住の保育士、ライター、コラムニストの、ブレイディみかこさん※9が、ゲスト出演していました。

二人の対話の一部分を文字起こししたものを掲載します。

(武田砂鉄さん) ブレイディさんがよくおっしゃるのは、日本というのは何でも家庭の中で解決しようとする、と。最終的に何かあったら身内でどうにかしろ、と言われるってのは、金子文子※10が言っていた、こことは違う世界があるとずっと信じ続けるっていうこととは、本当に真逆、正反対で、本当はそれ(注:こことは違う世界)があるのかもしれないけど、とにかく家庭内でおやりなさいということになって、身動きが取れなくなっちゃうっていうことがあるわけで、これはどうしたらよいでしょうねって思っちゃうんですけど。

(ブレイディみかこ) 本当に何でも家庭に、最終的には家族でやれよって話にされるじゃないですか。特に生活保護なんていうのはね、親族に扶養の照会がいくなんていうのは、これイギリスだと考えられない話で、みんなびっくりされるんですよね。

子育てでもそうじゃないですか、家族の中に閉じ込めることが多すぎるから、例えば日本に帰ってくると、虐待とかで非常に悲惨な状況になる子どもを、最終的には家族に返したりとかしますよね。あれ、イギリスだったら考えられないっていうか、社会全体で子どもを育てるっていう意識がすごく強いので、親がもしできなかったら保護して、子育てしたい、別の、子どもができない人とか、里親に預けるよっていうのが、イギリスの方があると思うんですよね。

日本も、もうちょっと社会全体で何とかする、家族とか個人とかに何とかさせて、駄目だったらもう終わりっていうんじゃなくて、社会全体で個人を助けるとか、社会全体で子どもを育てるっていう意識がもうちょっと高ければ。最近日本で生きづらいとか息苦しいという人がすごく多いですよね。きっと、そういうものも緩和される。あと、不安だっていう人がすごく最近は多いと思うんですよ。それも、自分で何とかなるのかな、とか、自分の家族で何とかなるのかなって思うからですよね。でも、社会全体で、あなたが本当に困ったら何とかするんですよっていうシステムがもっと出来上がれば、この殺伐とした陰気な感じっていうか、寂しい感じもなくなるかもしれないですよね。

(武田砂鉄さん) 今度できる「こども庁」っていうのが、「こども家庭庁」というのになっちゃったんですけどね。むしろ、家庭でなんとかするっていう度合いが強まるというか。作る側が、どうも理想の家族とかそういうものに縛られていて、まずは、それ(注:家族)でやってみようっていう雰囲気をより強めようとしているっていうのがね、今、ブレイディさんがおっしゃっていた話と逆行してますからね。

出所:TBSラジオ『アシタノカレッジ』2022年7月22日(金)、YouTube、https://www.youtube.com/watch?v=n5b8zZApF74&t=2878s (48:00頃~51:00頃) (太字は筆者)

イギリスで生活するブレイディみかこさんは、イギリスと日本を比較して、日本の子どもを取り巻く問題や、貧困に関する問題を指摘しています。この放送をリアルタイムでリッスンしていた私は、しばしば耳目にする、「子どもは社会全体で育てるものだ」という言葉の真意が、自分なりにきちんと理解できた気がしました。

このYouTube動画で、武田砂鉄さんとブレイディみかこさんの対談(武田さんによるブレイディさんへのインタビュー)を聴くことができます(2022年7月29日現在)

YouTube「TBSラジオ『アシタノカレッジ』2022年7月22日(金)22:00~23:55 ゲスト:ブレイディみかこ」

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「こども庁」か?「こども家庭庁」か?

ブレイディみかこさんとの対話の中で、武田砂鉄さんが、「こども家庭庁」という、新しく作られる庁の名称に言及していました。この問題について、「こども」である高校生や虐待を受けた人が、「こども家庭庁」ではなく、「こども庁」という名称にすべきだ、という活動をしていることを知りました。

被虐待当事者の風間暁さん、現役高校生の清水あきひとさんら「『こども庁』の名称を求める会」のメンバーは3月7日、都内で記者会見を開き、名称変更を改めて要望した。

風間さんは「虐待などを受けた子は、こども『家庭』庁に『家庭』での暴力を訴えても『どうせ親にチクられる』『家に戻される』と思うのでは。家に居場所のない子どもたちが信頼できる、そして助けを求めやすい名称にすべきです」と強調した。

風間さんは、昨年(注:2021年)3月に自民党の勉強会に招かれた際、被虐待児らさまざまな子どもたちの声を伝えたという。勉強会後、政府・自民党は「こども庁」の名を使うようになったが、昨年末(注:2021年末)一部議員の反対によって一転「こども家庭庁」の名称で閣議決定された。風間さんは名称変更をめぐる一連の動きについて「脅かされた子どもの声を、強い力を持つ親が『あんたの意見なんか、とるに足らない』と突き放す。虐待家庭の構造と全く同じです。こういう政治が、困っている子を救えるとは到底思えません」と批判した。

清水さんは「当事者である子どもの声を届けても、結局は政治家の考えで政策が決まってしまう。ショックだったが『やっぱり、政治家ってギリギリのところで、コロッと意見が変わるんだ。あーあ』という冷めた思いもあった」と政治への失望を語った。

一方で清水さんは「18歳未満の人に選挙権はなく、政策決定には参加できません。だからこそ大人には、子どもの声に耳を傾け権利を守る責任があるのではないでしょうか。子どもに関わる問題を、子ども抜きで決めないでほしい」と強く要望した。

また、虐待を受けた子どもやその親と関わってきた弁護士・社会福祉士の安井飛鳥さんも会見に出席し「子どもは、守られるべきか弱い存在なだけでなく、一人の人間として権利を有している。こどもと家庭を名称に併記することは、子どもが主体であるというチャイルドファーストの理念後退につながりかねません」と懸念を表明した。「家庭」という単語を名称から外しても、家庭支援の重要性を否定するわけではないとも説明。むしろ家庭の名を冠することで「子どもは家庭が育てるべき」という概念を社会に固定化させ、「自分が頑張って育てなくては」という親のプレッシャーを高めてしまうと指摘した。

出所:弁護士ドットコム、「『こども家庭庁』名称問題、『こども抜きで決めないで』高校生、虐待サバイバーら訴え」(2022年3月7日)、https://www.bengo4.com/c_18/n_14209/、2022年7月29日 (太字は筆者)

新しくできる庁の名前から「家庭」を外し、「こども庁」とすべき、と訴える「『こども庁』の名称を求める会」の主な主張は以下の通りです。

  • 「家庭」を外し、家庭に居場所がない子どもたちが信頼できるようにすべき
  • 「家庭」を外しても、家庭支援の重要性を否定するわけではない
  • 「家庭」を含めることは、子どもが主体であるという理念(チャイルドファースト※11)の後退につながりうる
  • 「家庭」を含めることで「子どもは家庭が育てるべき」という概念を社会に固定化させ、親に「自分が頑張って育てなくては」というプレッシャーを与えてしまう

新しくできる庁の名前を巡って、色々な意見が出ている状況に、「たかが庁の名前」と思って、冷めた目でニュースを見ている人もいるかもしれません。しかし、子どものための庁という意味合いが薄れるとの危惧を持つ人たちがいる、ということを認識しておく必要はあると思います。最終的に、この庁の名称がどうなるか、注目していきましょう。

* * * * *

自民党の憲法改正草案における「家族のあり方」

「こども庁」として検討されていた庁の名称に「家庭」を含めるべきだと、自民党の中でも保守的な国会議員が強く主張した、との報道に触れました。自民党の中に、「子どもは家庭で面倒を見るべき」などの「伝統的家族観」を重視する議員がおり、「家庭」を併記したいと求めたということです(具体的に誰がそのような要求をしたか、ということは確認していません)

自民党は、2012年に発表した憲法改正草案にも、家族重視の考えを盛り込んでいます。

(前文)抜粋
日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する

(家族、婚姻等に関する基本原則)
第二十四条 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。

出所:自由民主党「日本国憲法改正草案(全文)」(2012年4月27日)、http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf、2022年7月29日閲覧 (太字は筆者)

実は、憲法に「家族のあり方」を明記することに対しては、自民党の内部でも反対意見があります(ありました、とすべきかもしれません。過去のことであり、現在はどうなのかを確認してるわけではないからです)

家族を助け合うというのは確かに私はそうあるべきだろうとは思いますけれども、そういうことを、国家の最高法規である憲法の中で定義をするというのは少し違うのではないか、むしろ道徳は、それぞれ個人に任せられるべきものであって、多くの人間がそういうことを信じているならば、それはその国の多くの国民が信じる道徳になるでありましょうし、しかし、全て、例外なくそうしなければいけないという道徳を、憲法の中に書き込むべきではないと思います

出所:ハフィントンポスト、「憲法に『家族の助け合い』を入れるべきか?自民党改憲草案に河野太郎議員が反論」(2013年6月14日)、https://www.huffingtonpost.jp/2013/06/14/constitution_n_3444943.html、2022年7月29日閲覧

これは、2013年6月13日の衆院憲法審査会における、自民党の河野太郎氏の発言です。

自民党草案の24条にある、「家族は、互いに助け合わなければならない」という部分は、河野氏が言うように、道徳的には正しいと私も思います。しかし、憲法は、国家権力は時に暴走しうるものであるから、その権力を縛る必要がある、という考えで作られているもの、との認識に立てば、なぜ憲法で、「こんなこと」を強いられなくてはならないのか、という強い違和感を覚えます。

「こんなこと」を憲法に書くことに疑問を持つだけでなく、その裏に別のねらいが隠されていると疑いの眼差しを向けている人もいます。

安倍自民党が提示した憲法改正草案の24条には、「家族は、互いに助け合わなければならない」という条文が追加されている。わざわざ憲法に書くようなことかと疑問をもつ内容だが、実はちゃんと意味がある。要するに、生活保護や年金などの社会保障を国に求めず、家族が面倒をみろと明言しているのだ。

出所:NEWSポストセブン、「森永卓郎氏 安倍自民の憲法改正案は生活保護や年金削る狙い」(2013年1月13日)、https://www.news-postseven.com/archives/20130113_165933.html?DETAIL、2022年7月29日閲覧

このコメントは、上で紹介した『アシタノカレッジ』の放送における武田砂鉄さんの発言、「日本と言うのは何でも家庭の中で解決しようとする」とほとんど同じですね。そして、それは、後掲する、「政府が面倒を見切れないから、自分で何とかして、家族でも助け合ってね。それが難しかったら(政府を頼る前に、まずは)地域の仲間に助けを求めてほしい」という発想と直結し(てしまい)ます。

* * * * *

おわりに ~蒸し暑さの中で~

私たちの社会は、どうあるべきか、私たちはこの社会を、どのようなかたちにしたいのか。目指す社会の像に唯一の正解があるわけではなく、考え続けなくてはならないことだ――と、改めて思う夏休みです。

最後に、約2年前、つまり、新型コロナウイルス感染症が世界中に広がって、約半年が経った頃、パンデミックの終わりが見えない状況が続く中で、当時のリーダーが私たち国民に向けて発した言葉を、久しぶりに確認してみましょう。

「私が目指す社会像。それは自助、共助、公助、そして『絆』であります」

2020年9月14日、安倍晋三氏の後任の自民党総裁として選出された菅義偉氏は、決意表明のなかで、こう語った。

「まずは、自分でできることは自分でやってみる。そして、地域や家族で助け合う。その上で、政府がセーフティーネットで守る」

出所:文春オンライン、吉川ばんび「『自助、共助、公助…』菅首相は今日食べるものがないレベルの困窮を理解しているのか 政権の関心がいかに貧困問題に向いていないのか」(2020年12月30日)、https://bunshun.jp/articles/-/42504、2022年7月29日閲覧

当時のリーダー、菅義偉総理大臣は、

  • まずは、自分で何とかしてみてほしい 〈まずは、自助〉
  • そして、地域や家族で助け合ってほしい 〈次に、共助〉
  • それでも、苦しければ、最終手段として政府を頼ってほしい 〈最後に、公助〉

ということを言っていたのですね。

私自身、フリースタイル市川の活動として、フードバンクに携わる中で、今の日本では「公助」が不足していることを実感するようになりました。この活動の前は、正直なところ、このようなことを考えることは少なかったのです。

なので、本稿で書いたようなこと(かなり多くを引用が占めていましたが)を考えるようになったのは、ごく最近の話で、書いていることに誤りや、古い考え方が含まれている可能性があります。読者の皆さんから、ご意見、ご批判などをいただきたいと思っていますので、是非、こちらからメッセージをお送りください!

* * * * *

〈注釈〉
※1:サザンは、サザンオールスターズのこと。サザンの夏ソングには「真夏の果実」や「夏をあきらめて」など、数えきれないほどの名曲がありますよね!
2:ユーミンは、松任谷由実さんの愛称。ユーミンの冬ソングには、「恋人がサンタクロース」など、名曲がたくさんありますね!
3:山下達郎さんは、夏と冬、両方の季語なのだそうです。夏ソングは、「高気圧ガール」や「さよなら夏の日」など、たくさんありますが、冬ソングの数はさほど多くないのではないでしょうか。数は多くないとしても、「クリスマスイブ」のインパクトが大きく、それが山下達郎さんを冬の季語たらしめていると言えそうです。なお、私の誕生日は「クリスマスイブ」です。
4:「あー夏休み」は、1990年5月21日に発売されたTUBEの11枚目のシングルですよね。
5「サマーヌード」は、1995年6月21日に発売された真心ブラザーズのシングル曲で、日清食品「カップヌードル」の1995年夏季限定商品「サマーヌードル」のコマーシャル・フィルムのタイアップ曲でした。〈オーダーからレコーディングまでの2週間という短期間で制作された楽曲であったため、桜井秀俊にとっても前作の5thアルバム『KING OF ROCK』からの方向転換を考える余裕もなく、後に「自分の中にある夏のイメージを全部詰め込みました(笑)」「今思えば、余裕がなかったからこそ、ああいう曲が書けたと思う」と述懐している〉(Wikipediaより)とのことです。
※6:泳法というよりは泳型とでも記すべきかもしれません。スイミングスタイルなる語を、日本語では。
〈綺麗だ 貴女のスイミングスタイル/涼し気 忙しい街を行く〉
出所:B’z「LADY NAVIGATION」(作詞:稲葉浩志、作曲:松本孝弘、1991年発売)
※7:内田良さんは、1976年生まれの〈教育社会学者、名古屋大学教授。専門は教育社会学で、教員の過重労働問題や校則問題、部活動の問題など、学校内の問題を中心に研究を行っている。〉(Wikipediaより)
※8:武田砂鉄さんは、〈1982年生まれ。ライター。東京都出身。大学卒業後、出版社で主に時事問題・ノンフィクション本の編集に携わり、2014年秋よりフリーへ。インタビュー・書籍構成も手掛ける。〉(出所:武田砂鉄Webサイト「自己紹介」)
9:ブレイディみかこさんは、〈ライター・コラムニスト。1965年福岡市生まれ。1996年から英国ブライトン在住。2017年、『子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)で新潮ドキュメント賞を受賞。2019年、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞、Yahoo!ニュース | 本屋大賞 ノンフィクション本大賞受賞などを受賞。他に、『ワイルドサイドをほっつき歩け――ハマータウンのおっさんたち』(筑摩書房)、『THIS IS JAPAN―英国保育士が見た日本―』(新潮文庫)、『女たちのテロル』(岩波書店)、『女たちのポリティクス――台頭する世界の女性政治家たち』(幻冬舎新書)、『他者の靴を履く――アナーキック・エンパシーのすすめ』(文藝春秋)など著書多数。〉(出所:新潮社Webサイト、著者ページ「ブレイディみかこ」、https://www.shinchosha.co.jp/writer/6155/)
※10:金子文子氏について、Wikipediaより引用します。〈金子文子(かねこ ふみこ、1903年1月25日 – 1926年7月23日)は、大正期日本のアナキスト、ニヒリスト。関東大震災の2日後に、治安警察法に基づく予防検束の名目で、愛人(内縁の夫)である朝鮮人朴烈と共に検挙され、十分な逮捕理由はなかったが、予審中に朴が大正天皇と皇太子の殺害を計画していたとほのめかし、文子も天皇制否定を論じたために、大逆罪で起訴され、有罪となった(朴烈事件)。後に天皇の慈悲として無期懲役に減刑されたが、宇都宮刑務所栃木支所に送られてそこで獄死した。〉
※11:デジタル大辞泉に、「チルドレンファースト」という語の説明が掲載されているので、これを引用します。
〈チルドレン‐ファースト(children first) 家族や社会のあり方として、子供を守り育てることを最優先するという考え方。チャイルドファースト〉(出所:デジタル大辞泉「チルドレンファースト」、2022年7月29日閲覧)

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