【コラム】市川市のシェアサイクルを使ってみました

コラム

少し前に、「【コラム】市川市でシェアサイクルがスタート!」という記事を書きました。

記事を書いたは良いものの、シェアサイクルを実際に使う機会がないまま、ただ時間だけが過ぎ、サービス開始から約2か月が経過し(てしまい)ました。

そんな重い腰の主である筆者にも、先日、ついに念願のシェアサイクル利用機会が訪れたのです!

2022年11月14日(月)の昼頃、通りを挟んでニッケコルトンプラザと向き合う、赤レンガ色の重厚な要塞の如き、市川市中央図書館の近くにいた私には、シャポー市川まで行く用事がありました。鉄道を使うか、それともバス(今年3月11日から運行を開始した、市川駅南口と西船橋駅南口をむすぶ京成トランジットバスの「市川03系統」)を使うかで、悩んでいたのですが、ふと、そうえいばあったじゃないか、シェアサイクルが!と、その存在を思い出したのでした。

そんなわけで、シェアサイクルの利用としては人生で2度目(いわゆるレンタサイクルの利用は国内のみならず、韓国の慶州※1や中国の蘇州※2などの国外でも数多く経験していますが、スマートフォンのアプリを使って電動アシスト自転車を利用するタイプのシェアサイクルを利用するのは、2019年2月21日の15時02分に虎ノ門で借り、15時32分に市ヶ谷で返却して以来、これが2度目)、市川市のシェアサイクルの利用は人生初という経験をしたので、本稿ではその時のことを書き残しておきます。誰かの役に立つかもしれません。

* * * * *

先述の通り、その時、筆者は中央図書館の近くにいたのですが、図書館の駐輪場で使われることをじっとおとなしく待っていた自転車を乗り、シャポー市川の目の前で降りて、用事を済ませた後、再び自転車で図書館に戻りました。大体、このような経路でした。

画像の右下にみえる「市川市中央図書館」から、国道14号線に出て、市川・東京方面、すなわち、北西に進んだ往路を示すのが、青い線です。画面の左上のJR市川駅の商業施設「シャポー市川」の目の前にある「市本」から往路とは異なる道路を走って図書館に戻った復路をしめすのが、赤い線です。冒頭の写真は、左が中央図書館、右が市本のポートです。

利用開始から30分以内は130円という料金設定で、今回は、往路、復路、ともに、30分以内の利用だったので、シェアサイクルの利用に対して支払ったのは、130円+130円=260円でした。

このシェアサイクルは、「HELLO CYCLING」(ハロー・サイクリング)というスマートフォン・アプリを用いて、予約や精算処理を行います。

HELLO CYCLING
https://www.hellocycling.jp/appinfo/

以下の3枚の画像は、このアプリで、市川市中央図書館(アプリ上では「市川市生涯学習センター」※3という名称になっています)のシェアサイクル・ポート(駐輪場)に、何台自転車があるかを確認した時の画面をキャプチャしたものです(画面遷移することなく、上から下にスクロールすると、1枚目から順に表示されます)

スマートフォンのアプリ「HELLO CYCLING」の画面キャプチャその1。
スマートフォンのアプリ「HELLO CYCLING」の画面キャプチャその2。
スマートフォンのアプリ「HELLO CYCLING」の画面キャプチャその3。

この画面キャプチャから、次のようなことがわかります。

今いる場所から427m離れた場所に「市川市生涯学習センター」がある
・貸出可能な自転車が2台ある
・駐車可能なポートが6台分ある(返却できる)
・その様子を画像で確認できる(計8台分のポートのうち、2台分に自転車がある)
・貸出可能な自転車のうち、A0945の電池残量はわずかである
・貸出可能な自転車のうち、C1412の電池残量はゼロ(電池切れ)

このような場合、利用できる自転車は2台だけで、しかも1台は電池が残っていないので、完全に人力でこぐしかなく、もう1台も電池残量がわずかなので、運転中に電動アシストが止まる可能性があります。正直、借りづらいですよね。

なお、筆者が11月14日に借りた時は、電池残量が半分以上の自転車を選択することができました。

それでは、シェアサイクルの利用手順を具体的に紹介しましょう(以下の操作手順などは。RYDE CYCLEのWebサイトの情報を参考にしています)

参考にしたWebサイト「HELLO CYCLING」
登録~乗車方法 https://cycle.ryde-go.com/posts/hellocycling-howto-use
自転車の返却方法 https://cycle.ryde-go.com/posts/hellocycling-howto-return

スマートフォンに「HELLO CYCLING」のアプリをダウンロードした上で、シェアサイクルのポートを探し、自転車を予約、実際にポートでその自転車のロックを解除して利用するまでの手順は、概ね次の通りです。

1.アプリを起動し、ポートを探すボタンを押す
2.ポートの自転車の台数を確認、予約ボタンを押す
3.自転車の選択画面に戻り、自転車を選択する
4.支払方法を選択する(クレジットカード、PayPay等)
5.予約ボタンを押して、予約完了
6.暗証番号を保管する(スクリーンショット、メモなど)
7.経路ボタンから、ポートまでの道順を調べる
8.ポートに移動する
9.ポートで、予約した自転車を確認
10.暗証番号を入力
11.解錠されて出発可能

注意:予約してから30分以内に自転車のロックを開錠しないとキャンセルされてしまいます

1~7は自転車が置いてあるポートから離れた場所でアプリを操作すればよいので、例えば自宅や外出先などで使える自転車がるかを確認して置いて、貸出可能な自転車があれば、その場で予約をすることができます。

シェアサイクルを返却する場合の手順は、概ね次の通りです。

1.HELLO CYCLINGのポートをアプリで検索し、駐輪する
2.手動で施錠する
3.操作パネルで「Return」ボタンを押す
4.アプリ画面上で「返却済み」になっていれば返却手続き完了

と、書きましたが、やや雑に思われるかもしれません。でも、大丈夫です。この程度の説明でも、あまり迷わず利用できるはずです。まだ利用したことがない方は、まずは1度使ってみることをお勧めします。

ちなみに、筆者は人生で2度目の電動アシスト自転車利用だったこともあり、往路では「電動」のスイッチを入れるのを忘れて、完全に人力自転車のまま、途中まで走りました。

なお、自転車をポートに返却するのではなく、立ち寄った場所などに、一時駐輪する場合は、駐車して、手動で施錠をすればOKです。利用を再開する際、予約した時に画面に表示された暗証番号の入力が求められます。

実際にシェアサイクルを使ってみて思ったのは、使いたいときに、最寄りのポートに貸出可能な自転車が1台もなかったら落胆するだろうな、ということでした。また、安全な利用のためには、ヘルメットの貸し出しがあっても良いとは思いました。

利用開始時や返却時に操作する画面が小さく、文字が読みづらいことや、画面の小ささゆえに操作説明が最小限であること、電動アシスト機能の利用方法がわかりづらいことなど、利用に際して、当惑することもありました。

とはいえ、便利な交通手段なので、今後も利用したいと思っています。

* * * * *

ちなみに、シャポー市川での用事が何だったかと言うと・・・

市川市を拠点に活動するアーティストの個展を見にシャポー市川に赴きました。

11月30日(水)まで「むすぶば」さんで開催中の、

左は市川まちガチャ。右は個店の看板。

「くずはらまり展 Emerging Queen」を見ることでした。いやはや、素晴らしい展覧会でした。11月30日まで開催中で、しかも入場無料です。10時から16時まで開催しているので、芸術の秋、行ける方は是非足を運んでみてください。

くずはらまりさんが奥市川の魅力を発信しているInstagramアカウント「奥市川探検隊」もおすすめです。

* * * * *

市川市で自転車を活用したまちづくりをしようと、今年立ち上がったチームがあります。その名も、「自転車天国研究会」(略して、てんてんけん)!
自転車で走るのにおすすめな市内の道路や、自転車で訪れるのに適した緑地に注目して、上市川スイスイ道路、オオタカ緑地など、ユニークで親しみやすい呼称をつけて魅力を発信したり、ママチャリで気軽に参加できる自転車散歩を企画したり、イヴェント(例:Have a good day MOTOYAWATA a.k.a. ニューボロイチ)に出展したりと、活動の幅を広げています。

自転車天国研究会(てんてんけん)
Webサイト https://www.tentensuisui.com/
Twitter https://twitter.com/ten_ten_ken

市川市を自転車でスイス~イと走ってエンジョイしましょう!

* * * * *

〈注釈〉

※1:2006年に韓国の釜山を一人で訪れ、数日間滞在した筆者は、時間を持てあましていました。宿泊したコンドミニアムのテレビでWBCという野球大会を観戦したり、映画館でロードショウ公開作品『ブロークバック・マウンテン』(Brokeback Mountain)を鑑賞したり、ストリートの屋台で甘辛いトッポギを食したりして過ごしていましたが、調べると、高速バスで少し行ったところに、慶州なる町があり、古墳や寺があることがわかりました。そこで、高速バスに乗り、慶州に行くと、レンタサイクルを借りることができたので、これを借りてひたすら北上。途中、古墳を見たわけですが、単なる丘にしか見えませんでした。目的地は寺。何キロ走ったか忘れましたが、とにかく疲れて、やっと到着。しかし、そこで悲劇が。釜山までの帰りの交通費を除くと、手持ちのマネーはほとんどなく、寺に入ることを断念せざるをえませんでした。わずかなマネーでスポーツドリンクを買い、体力を回復させた筆者は、来た道をひたすら南下、自転車を借りた店で返し、バスに乗って釜山に戻ったのでした。16年前の珍道中。

※2:2005年、同じ苗字を持つ同級生の男性と二人で訪れた上海から、電車で1時間ほど内陸に入っていったところにある都市、蘇州でレンタサイクルに乗りました。自転車大国中国。蘇州パースンも自転車を駆使していました。信号待ちで停止しているパースン。青信号に変わった瞬間、爆発的なスタートダッシュをキメるパースン。私と友人は置いてけぼりにされました。徐々にレンタサイクルさばきに慣れてきた筆者は、蘇州パースンをコーナーで追い抜くなど、エレガントでアグレッシヴな走りを披露したものです。蘇州では、東洋のピサの斜塔とも言われ、(筆者は1998年に、西洋の虎丘こと、ピサの斜塔を訪れています。フィレンツェのリストランテで筆者が披露したギャグに、イタリア人たちも捧腹絶倒だったことは知られざる事実です)宋の詩人蘇東坡の名言「蘇州に遊びて虎丘に遊ばずは遺憾なり」で有名な「虎丘」を訪問しました。

※3:「生涯学習センター」と言われても、ピンとこない人が多いのではないでしょうか。これは、通称である「メディアパーク市川」の方が知られているであろう、中央図書館や文学ミュージアムなどから成る複合施設のことです。教育センター(研修室、教育相談室)や、少年センター、中央こども館があり、地下には集会室や音楽スタジオもあります。「生涯学習センター」の名が相応しい、生涯に渡って学習したい人が気軽に使える場所ですね。