日々、暑いですね。
ちょうど今、市川市内で開催されている展示会で、興味深いものがあるので、それに行ってみたいと思いつつ、日中に炎天下を歩くことを想像すると、内なる声の主が「無理!無理無理無理無理!無理!」と叫び出す、それくらいには暑いです。
暑いので外出をあきらめるという選択もありますが、通勤、通学、通院、生活必需品の買物や、行政的な手続きなど、外に出ざるを得ないこともありますよね。そんな時は、熱中症に気を付けてください。帽子をかぶり、日傘をさし、水分補給用の水筒やマイボトルなどを持って出かけましょう。
私も、ちょうど本稿執筆の前日(2025年7月24日)に、折り畳み式の日傘を購入したところです。そして、日傘を買う数時間前には、!ka !ch!kawa (イカ市川。ポッドキャスト番組です。くわしくはこちらをご覧ください)の第241回目の放送『給水スポットは15箇所』を、これから書こうと思っている本稿の内容と概ね同じことを語っているので、是非リッスンしてみてください。収録は市川市内のストリート、炎天下で行いました。
さて、マイボトルを持ち歩いて、無料で使える給水スポットで水を汲めたら良いですよね。熱中症の予防になりますし、ペットボトルのミネラルウォーターを買う頻度を減らせます(その種の商品を製造、販売している企業の方にとってはキツいことなりますが)。ペットボトル商品の大量生産、大量消費により、プラスチックごみが大量発生していますので、多くの人が使える給水スポットが増え、人々がマイボトルを持ち歩くようになれば、プラごみ削減につながります。
ちなみに、お隣、東京都には、「Tokyowater Drinking Station」と名付けられた給水スポットが、約900箇所もあるそうですよ。都内公共施設などを中心に設置されているとか。
情報出所:東京都水道局ウェブサイト

東京都内に900箇所あるという給水スポットですが、市川市に隣接している江戸川区には何箇所あるでしょうか。
「Tokyowater Drinking Station」の場所を確認できるウェブページ(https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/waterworks/103003-23)によると、江戸川区には61箇所あるとのこと(確認日:2025年7月25日)。
千葉県の自治体での設置状況を確認すると、
- 千葉市に92箇所
- 木更津市に14箇所
- 佐倉市に13箇所
- 四街道市に13箇所
- 流山市に6箇所
- 松戸市に4箇所
となっていました(抜粋)。
情報出所:千葉県公式ウェブサイト「マイボトルの利用促進に向けた給水スポットの紹介について」(更新日:2025年5月22日、閲覧日:2025年7月25日、https://www.pref.chiba.lg.jp/shigen/3r/mybottle/spot.html)
ちなみに、市川市には何箇所あるかというと、15箇所ということでした。この数字は、千葉県の公式ウェブサイトには掲載されていません。2025年6月20日の市川市議会定例会における、久保川隆志議員による一般質問に、市川市の佐原環境部長が答えた設置箇所数が、この数字でした。
この日の議会では、久保川議員が、熱中症予防やプラごみ削減のために市川市内の公共施設に給水スポットの設置を進めてほしいと述べると、佐原環境部長は、スポット設置により、それらの効果があると有効性を認めた上で、民間企業と連携して自治体内で設置を進めている先行事例の研究をしていくと答えていました。
現在、市川市の公共施設には給水スポットが15箇所あるということですが、他自治体と比べて多いのか少ないのかを見てみましょう。
上で紹介した、市川市および千葉県内の各自治体、そして、東京都江戸川区を対象に、公共施設※1に設置されている給水スポットが、人口1万人当たりに換算すると何箇所あるかを確認してみます。市川市を除く各自治体の設置箇所数は、執筆日である2025年7月25日にウェブサイトで確認できた数です。人口データは、2025年5月1日のものを使用します。

こんな感じに(上表のように)なります。人口が市川市よりかなり少なく、設置個所数が市川市とほとんど同じである、四街道市、木更津市は、人口1万人当たり1箇所を超えています。これが、十分な設置数なのかどうかはわかりませんが、人口当たりの箇所数は市川市より多く、3~4倍程度に相当します。
なお、公園も公共施設ですが、公園の水飲み場は上の給水スポットには含まれていないようですね。箇所数は、役所や公民館などに設置されたものをカウントしていると考えていただければと思います。
話は逸れますが、私が小学生だった頃、自宅(市川市内)の近くに、あの「たくぎん」があり、用もないのに赴いては、冷えに冷えた飲用水を飲んでいました。記事を書きながら、メランコリックでノスタルジックな記憶が、ふと、蘇りました。いくばくかの寂寥感を伴って。あの頃は、しかし、真夏と言えど、こんなには暑くなかったですよね。あの頃というのは、昭和63年頃を指しています。
ちなみに、冒頭の画像は、いずれも市川市のものではなく、千葉県のものでさえありません。
冒頭の左画像:大阪市水道局が設置している無料給水スポット「水色スイッチ」(画像出所:象印マホービン株式会社ウェブサイト)
冒頭の右画像:品川区役所本庁舎3階に設置されている「マイボトル用給水機」(画像出所:品川区公式ウェブサイト)
最後に、関連記事のリンクをいくつか貼っておきます。
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記事公開直後のやや長い加筆:
あれ?あれれれれ?
市川市の人口、見てください、もう1度。
表を再掲しましょうか。そのまま載せるのも芸がないのでフォントと色を変えたりしてみます。

超えていますね。人口50万人を。この人口データは、「千葉県毎月常住人口調査要綱に基づき、令和2年10月1日現在の国勢調査人口及び世帯数を基準とし、これに毎月の住民基本台帳の移動状況により集計」したものです。
人口の出所:千葉県公式ウェブサイト「千葉県毎月常住人口調査月報(令和7年)」
https://www.pref.chiba.lg.jp/toukei/toukeidata/joujuu/geppou/2025/index.html
千葉県公式ウェブサイトのデータによれば、
- 2025年1月1日 499,279 人
- 2025年2月1日 499,146 人
- 2025年3月1日 499,149 人
- 2025年4月1日 500,648 人 ←500,000人に到達!
- 2025年5月1日 501,209 人
- 2025年6月1日 501,491 人
ということです。
しかし、市川市の公式ウェブサイトに掲載されている、住民基本台帳データに基づく常住人口は、
- 2024年12月31日 494,720 人
- 2025年1月31日 494,587 人
- 2025年2月28日 494,590 人
- 2025年3月31日 496,089 人
- 2025年4月30日 496,650 人
- 2025年5月31日 496,932 人
- 2025年6月30日 497,143 人
となっており、50万人には達していません。
千葉県の方のデータは、5年に1回行われる国勢調査(総務省)※2の人口データを基に、毎月の住民基本台帳データを反映したものです(毎月の自然増・自然減、社会増・社会減をプラスマイナスしている、ということですね)。
市川市の公表データは、住民基本台帳データから持ってきた数字ですね。
各自治体がいう、「わが市の人口が50万人になりました!」などの数字は、住民票登録人数なのだと思います。たぶん。ですよね。
ですから、市川市は、まだ、「人口50万人」には達していないという公式見解なのでしょう。住民基本台帳の人口でいえば、6月末時点で「497,143人」なので、500,000人まで、「あと2,857人」ということになります。
千葉県が公表している、5年に1回行われる国勢調査による人口をベースに、住民基本台帳の人口の毎月の増減を反映させた人口というのは、実際にはどこにも存在しない、しかし、もしかしたら現実の数字にかなり近いとも考えられる、空想上の(?)数字とも言えるかもしれません。
このあたりの政府統計の仕組みや運用、考え方について詳しい人がいたら、誤りを指摘してください!
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〈注釈〉
※1:設置場所が公共施設に限られているのかどうか、実は、定かではないのですが、とりあえずそのように見ております。
※2:国勢調査は、調査実施時点に、そこにいた人に答えてもらいますので、例えば、香川県高松市に実家があり、住民票が高松市に登録されているXさんが、市川市内にある大学に入学し、市内で一人暮らしをしたとします。住民票は市川市に登録していません。2020年の10月の国勢調査実施時に、Xさんは市川市の住民だとすると、住民票登録はありませんが、国勢調査には市川市人住んでいる時に答えますので、国勢調査人口では、市川市の人口にカウントされることになります。市川市に住んでいるXさんは、毎月、市川市が公表する人口、つまり、住民基本台帳の人口(住民表頭聾者の数)には含まれず、高松市が公表する住民基本台帳の人口には含まれるということになります。
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執筆日:2025年7月25日
公開日:2025年7月25日
執筆者:ノスタルジー鈴木