16日ぶり16回目の「フードバンクにゅ~す」です。
- 「〔埼玉〕パルシステム埼玉×フードバンク埼玉『難民・移民フェス』へ食品提供 地域に暮らす人たちの多文化共生を促進」(2022年11月15日)
- 「フードバンクの人気食品、お菓子から調味料に 物価高、切迫する家計」(2022年11月17日)
- 「企業の支援で安定運営 経済・物価 厳しい環境下で東三河フードバンク」(2022年11月11日)
- 「フードバンクにレトルトご飯寄贈 石巻ガス、災害備蓄用1050食」(2022年11月12日)
- 「【山形】県立中央病院がフードバンク団体に備蓄食品を寄贈」(2022年11月16日)
- 「英国 物価高騰で相次ぐ“ストライキ” 困窮市民を支える『フードバンク』も危機に…」(2022年11月15日)
- 「300人分の食料が開始1時間で…炊き出しに伸びる列 ニューヨーク」(2022年11月11日)
「〔埼玉〕パルシステム埼玉×フードバンク埼玉『難民・移民フェス』へ食品提供 地域に暮らす人たちの多文化共生を促進」(2022年11月15日)
生活協同組合パルシステム埼玉(本部:蕨市錦町、理事長:樋口民子)は、NPO法人フードバンク埼玉(本部:さいたま市浦和区、代表理事:豊島亮介)と共同で、11月23日(水・祝)に開催される「第2回難民・移民フェス」へ食品を提供します。安全な生活を求めて日本に来た難民や移民の人たちとの交流で、多様な背景を持つ地域住民の相互理解を深めます。
ワークショップや医療相談も
難民・移民フェスは、川口市の川口西公園(リリアパーク)を会場に市民団体「在日クルド人と共に(HEVAL)」(埼玉県蕨市)による実行委員会が開催し、川口市も後援します。物販やワークショップを通して、クルド人やミャンマー、コンゴなど、さまざまな国からの難民・移民の人たちの背景を伝え、チャリティで支援を募ります。健康保険に加入できない難民や移民の人たちへの医療相談や食料支援も実施されます。
パルシステム埼玉とフードバンク埼玉は、共同でフェス当日の食料支援に協力します。パルシステムの宅配で取り扱うフェアトレードのタイ産バナナ「ホムトンバナナ」約2,000本とフードバンクのアルファ米を中心とした食品を提供します。隣で暮らす人たちともっと知り合う
出所:PR TIMES(パルシステム連合会プレスリリース)、「〔埼玉〕パルシステム埼玉×フードバンク埼玉『難民・移民フェス』へ食品提供 地域に暮らす人たちの多文化共生を促進」(2022年11月15日)、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000140.000006976.html、2022年11月15日閲覧
日本には、約300万人の移民と多様なルーツの人々が暮らしています。なかには、祖国での紛争や迫害から逃れて日本にたどり着いた難民もいます。こうした方たちは、言葉や文化の異なる日本での日常生活で、十分なサポートを得られず困難を抱えるケースが少なくありません。
「在日クルド人と共に(HEVAL)」は、外国ルーツの人たちへの日本語教室や、入国管理制度、難民認定制度に関するシンポジウムなどを開催することで、多様な背景を持つ人たちの人権を守る活動をしています。本イベントも、これらの課題や分断のない多文化共生への理解を地域に広めるため開催します。
11月23日に開催される「第2回難民・移民フェス」には、大変興味があり、是非とも行ってみたいと思っていたのですが、妙典のgreenerさんで開催される「ちいさなマルシェ」にフードドライブのブースを出展することになったので、参加できないのです。
「難民・移民フェス」の会場は埼玉県の川口市内の公園です。川口市の外国人住民は、約3万9千人(人口の約6.4%)で、現在は全国で1番多いそうです。クルド人も多く住んでいます。2022年に公開された日本映画『マイスモールランド』では、川口市に住むクルド人の主人公の家族が難民申請を却下される辛い現実が描かれていました。
参考:川口市に住む外国人のこと知ろう!(川口市公式Webサイト) https://www.city.kawaguchi.lg.jp/soshiki/01060/020/4/22692.html
市川市にも外国籍の人は多く住んでおり、人口の3.4%を占めます。
・市川市の総人口 495,970 人(2021年10月1日時点)
・市川市の在留外国人の人口 16,765 人(2021年9月30日時点)
・市川市に住む外国人の国・地域の数 103(無国籍、未設定を除く。2021年9月30日時点)
市川市の人口の情報出所:市川市公式Webサイト掲載の「月別世帯数および人口の推移(各月1日現在)」(元資料は「総務部総務課」。国勢調査データを基準とした数値)
市川市に住む外国人の人口と国籍の数の出所:市川市公式Webサイト掲載の「国籍別外国人数」(元資料は市川市の市民部市民課の資料)
市川市では、近年、ベトナム、ネパールの人が増えています。詳しくは、こちらのコラムをご参照ください。
「フードバンクの人気食品、お菓子から調味料に 物価高、切迫する家計」(2022年11月17日)
毎週水・金曜日にフードバンクを実施している日本基督教団三津教会(松山市祓川2丁目)。水曜の午後に訪ねると、ボランティアのスタッフが集会室に集められた食料品の仕分けや値付けに追われていた。
こども食堂代表を務める牧師の森分望さんによると、三津教会のフードバンク活動は2020年5月にスタート。教会では前年からこども食堂を始めていたが、新型コロナウイルスで困窮する人が増えたために息の長い活動の一つとして加えたという。食料品は個人や市内のスーパーマーケットからの寄付や、各家庭から余剰品として寄せられたフードドライブが頼み。利用者は現在、1家族が1カ月に3千円分の食料を受け取ることができる。(中略)
森分さんは最近のフードバンクの状況について、「前は『子どもに買ってやる余裕がないから』とお菓子が人気だったが、このところ余るようになったのが気がかり」と話す。調味料や油など、より生活に必要不可欠な食料品が人気で「物価高もあり、利用者の生活が一段と厳しくなっている感じだ」と心配する。
宇和島市内で活動する生活支援NPO「うわじまグランマ」は、ひとり親家庭を対象に弁当や食材の配布、生活相談などの支援をしている。食材は寄付されたものを利用し、市内のひとり親約220人が登録する。6日に市内で開かれた弁当や食材の配布には、親子連れが訪れ、弁当や米などを受け取っていた。従来は子ども食堂を開いてきたが、コロナ禍で弁当配布に切り替えている。
配布活動では高校生ボランティアも参加し、輪投げゲームなどのイベントも開かれた。息子と一緒に参加した市内の50代男性は、シングルファーザー。小中学生の男子2人を育てている。会社の給料は全く上がらず、食費や光熱費など出費が増えている。「育ちざかりの子どもを抱え、食費もかかる。家計はいつも苦しい」と話す。長男の部活でかかる遠征費の捻出など負担は増える一方だ。(中略)
代表理事の松島陽子さん(57)は「『調味料が買えない』など厳しい生活の状況を訴える相談が最近増えている。行政には相談しづらいと考える人も多く、相談できる場が増えれば良いのだが」と話す。
フードバンクやフードドライブの活動について、県も積極的に支援する。県循環型社会推進課によると、昨年4月以降に県の呼びかけでフジやコープえひめなど県内52の小売店に常設のフードドライブが設置され、集まった食材はフードバンクなどに提供されている。県の担当者は「食品ロス削減の一環にもなっている」と話す。
(中略)
ただ、フードバンク活動に取り組む三津教会の森分さんは「行政の給付金も個人の寄付もありがたいが、正規雇用を増やして安心して働ける社会の仕組みを整えないと根本的な解決はできない」と話す。
出所:朝日新聞デジタル、「フードバンクの人気食品、お菓子から調味料に 物価高、切迫する家計」(2022年11月17日)、https://www.asahi.com/articles/ASQCJ7V13QC9PTLC00W.html、2022年11月17日閲覧
「企業の支援で安定運営 経済・物価 厳しい環境下で東三河フードバンク」(2022年11月11日)
メディアの報道などによると、長引く新型コロナウイルス禍や物価高騰などで市民生活を取り巻く環境は厳しさを増し、全国では食品などを集めるのに苦労しているフードバンク活動団体も少なくないとされる。
一方、東三河フードバンクには「安定的に寄付が集まっている」と市子育て支援課の桑名闘志也課長補佐は強調。特に企業が備蓄の入れ替えのタイミングで支援物資を持ち込んだり、従業員が購入して届けたり、労働組合が寄付を申し出たりするケースがあり「取り組みが広がっている」。食品を確保でき、1世帯あたりの提供量を減らさなくて済んでいるという。
出所:東日新聞公式Webサイト、「企業の支援で安定運営 経済・物価 厳しい環境下で東三河フードバンク/一世帯あたり提供量変わらず/持ち込みや寄付 など広がる取り組み」(2022年11月11日)、https://www.tonichi.net/news/index.php?id=98188、2022年11月11日閲覧(太字は筆者)
フードバンク団体にとっては、企業が災害備蓄品を入れ替える際に、寄贈してくれる賞味期限内の食品は非常に心強い支援になりますね。
下で紹介する2つの記事も、企業からフードバンク団体への備蓄品の寄贈に関するものです。
「フードバンクにレトルトご飯寄贈 石巻ガス、災害備蓄用1050食」(2022年11月12日)
石巻ガス(青木八州社長)は10日、フードバンクいしのまき(石巻市駅前北通り)にレトルトご飯1050食分を寄贈した。石巻市中央2丁目の本社ビルで寄贈式があり、従業員代表がフードバンクいしのまきの末永博代表に対し、災害対策用に備蓄していたレトルトの白米900食分と、五目ご飯150食分を手渡した。
東日本大震災の津波で同市湊東3丁目にあった社屋が被災した経験を踏まえ、備蓄拠点を市内2カ所に分けた。全従業員1週間分の食料を備蓄しており、交換時期が近づいたことからフードバンクに寄贈することにした。寄贈は初めて。
同社は「社会インフラの一角を担う企業としてフードバンク事業への協力を決めた。今後も定期的に出る切り替え分を継続して寄贈する」と話す。
出所:河北新報オンライン、「フードバンクにレトルトご飯寄贈 石巻ガス、災害備蓄用1050食」(2022年11月12日)、https://kahoku.news/articles/20221112khn000017.html、2022年11月17日閲覧
「【山形】県立中央病院がフードバンク団体に備蓄食品を寄贈」(2022年11月16日)
県立中央病院に並べられたたくさんの段ボール。中身は水やレトルトカレー・パンなど、病院が災害用に備蓄している食品の一部。これらの食品は、フードバンクの活動を続けている団体「やまがた福わたし」に寄贈され、県内の経済的に苦しい家庭に無償で配られる。
寄贈できる食品は、「未開封」で「消費期限が1カ月以上あるもの」に限られる。県立中央病院では、これまで消費期限が近い備蓄食品を職員に配ったり廃棄したりしていたという。
(県立中央病院・森野一真副院長)
出所:さくらんぼテレビ公式Webサイト、「【山形】県立中央病院がフードバンク団体に備蓄食品を寄贈 11/16」(2022年11月16日)、https://www.sakuranbo.co.jp/news/2022/11/16/2022111600000002.html、2022年11月17日閲覧
「本当にもったいないなと思って、職員などに分けていたんですけど、それを使っていただくということでお役に立てればと思います」
コロナ禍、ロシアーウクライナ情勢という不安定な状況で、困窮する人が増え、フードバンクに対するニーズが高いのは、何も日本だけに留まりません。イギリスとアメリカの報道を紹介します。
「英国 物価高騰で相次ぐ“ストライキ” 困窮市民を支える『フードバンク』も危機に…」(2022年11月15日)
■市民困窮…女性31%「生理用品も買えない」
イギリス市民の生活はかつてないほど困窮している。
イギリスの慈善団体らの統計によると、基礎的な日用品さえも買えない状況に陥っている成人は、315万人に上るという。
また、イギリス在住者のうち25%がトイレットペーパー、せっけん、ボディソープなしで生活し、女性の31%が生理用品も買えないと回答したという。■節約で32%「消費期限過ぎ食品を口に…」
食べ物に関しても厳しい状況となっているようだ。
イギリス食品基準庁の調査によると、「節約を理由に消費期限を過ぎた食品を口にした」と答えた人が32%に上ったという。
また、「節電のために一時的に冷蔵庫や冷凍庫の電源を切った」と答えた人も18%いたということだ。
こうした状況に食品基準庁は、いずれも食中毒を引き起こす可能性があると警告している。■中間層も「フードバンク」利用で食品不足
出所:テレ朝news、「英国 物価高騰で相次ぐ“ストライキ” 困窮市民を支える『フードバンク』も危機に…」(2022年11月15日)、https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000275804.html、2022年11月15日閲覧
こうした食べ物を満足に手にすることができない人々に対し、手を差し伸べているのが「フードバンク」。
フードバンクとは、食品自体には問題はないものの、包装の破損や過剰在庫などの理由で流通できない食品を寄贈してもらい、困窮世帯に無償で提供するというものだ。
日本ではそれほど浸透していないが、イギリスには2500以上のフードバンクが存在している。
ちなみに、イギリスにあるマクドナルドは1463店舗ということで、いかにフードバンクが浸透しているかが分かる。
ところが、そのフードバンクでさえ危機を迎えているというのだ。
AP通信によると、フードバンクの利用者が低所得者層だけでなく、中間層にまで広がっているといい、イギリス最大のフードバンクを運営する慈善団体によると、利用者は5年前に比べて81%増加したという。
その結果、食品が不足する事態になっているという。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2022年11月15日放送分より)
「300人分の食料が開始1時間で…炊き出しに伸びる列 ニューヨーク」(2022年11月11日)
10月15日正午、米ニューヨーク・マディソン通りのコミュニティーセンターで食料支援団体「フードバンク・フォー・ニューヨークシティー」が主催する食料配布があった。ボランティアスタッフが集まった市民にシリアル、米、パスタなどを詰めた袋を配り、用意した300人分の食料は開始1時間で無くなった。
出所:朝日新聞デジタル、「300人分の食料が開始1時間で…炊き出しに伸びる列 ニューヨーク」(2022年11月11日)、https://www.asahi.com/articles/ASQCB45KJQC8UQIP02P.html、2022年11月11日閲覧