【コラム】今日は何の日?憲法記念日!

コラム

執筆日 2023年5月3日
公開日 2023年5月3日
冒頭の画像は国立公文書デジタルアーカイブからダウンロードしたものです。
https://www.digital.archives.go.jp/gallery/0000000003

ゴールデン・ウィークですね。いかがお過ごしでしょうか。

2020年の春以降、新型コロナウイルス感染症が拡大したことによって、夏休み、冬休み、ゴールデン・ウィークといった大型連休に、飛び回りたい気持ちに蓋をして押さえつけていた人も少なくないと思います。今年、2023年のゴールデン・ウィークは、旅に出るよ!満を持して!という人も少なくないと思います(すみません、横着して2文続けて語尾を同じにしました。コピペで)

それでは、往年のヒットソングをお聴きいただきましょう。スピッツで「魔女旅に出る」、そして、小沢健二さんで「ぼくらが旅に出る理由」、2曲続けて、どうぞ!

左:魔女旅に出る/スピッツ、右:ぼくらが旅に出る理由/小沢健二

いや、ゴールデン・ウィークといっても、遠方には行かないよ、近場で過ごすよ、という人も少なくないと思います(またしてもコピペ)。国分川調節池緑地で行われている「第32回国分川鯉のぼりフェスティバル」に足を運ぶ人も少なくないと思います(しつこすぎるコピペ)

ところで、ゴールデン・ウィークを構成する祝日のひとつ、5月3日は何の日かご存知でしょうか。

5月3日は「憲法記念日」です。

1947年5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念しているわけですね。

このWebサイトでも、何度か日本国憲法の条文に言及しています。例えば、この記事の注釈では、第11条の基本的人権を引用しています。

しばしば、日本国内で外国人の人権が侵害されている事件の報道に触れますが、その際に、SNSなどで、「日本国憲法では、基本的人権の享有を妨げられないとされているのは『国民』であり、『国民』ではない『外国人』はその対象ではない」という意味の発言をする人がいます。しかし、この発言は誤っていると思います。

出所:特定非営利活動法人フリースタイル市川公式Webサイト「【市川ちょっと話】日本における『ろう者』『手話』の歴史の原点は市川市にあり」(2022年7月6日公開、2022年7月7日更新)、https://fs-ichikawa.org/chotto_banashi003/、2023年5月3日閲覧

また、こちらの記事では、自民党が2012年に発表した憲法改正草案における、家族重視の考えを取り上げています。

憲法というと、メディアで言及されることが特に多いのは、9条ですね。平和主義を規定している憲法第9条ですが、これを改正すべきだ、いや、改正すべきではない、ということが、話題になります。

しかし、憲法は当然ですが、9条以外にも条文があり、どれも重要なものばかりです。そもそも、日本国憲法は、第1条から第何条まであるかご存知ですか?1章から10章までに、1~99条があり、最後の11章(補則)に、100~103条があります。

e-gov
日本国憲法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=321CONSTITUTION

先ほど、憲法のどの条文も重要だと書きましたが、いくつかの条文を確認してみましょう。その重要性がわかると思います。

第十一条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
② 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

引用した条文は極めて重要なものばかりです。いずれも、第3章「国民の権利及び義務」に含まれるものですが、現在、これらは守られているでしょうか?

1年前、2022年5月3日に南野森さん(九州大学法学部教授)が、TBSラジオ「Session」に出演した時、第25条「健康で文化的な最低限度の生活」について、現状はまったく不十分だと話していました。つまり、憲法に書かれていることが守られていないという意見があるというわけです。

今、何気なく「守られているでしょうか?」「守られていないという意見がある」と書きましたが、これらの条文の内容を「誰が」守らなくてはいけないと思いますか?私たち国民でしょうか。

その答えは、補則を除く99ある条文の最後、第99条に記されています。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

つまり、憲法を守らなければならないのは、

  • 天皇又は摂政
  • 国務大臣
  • 国会議員
  • 裁判官
  • その他の公務員

です。国民は含まれていません。

このことから、次のことがわかります。

憲法は、私たち国民の権利や自由を守るために、国を縛るものです。

国というのは国家権力であり、天皇や大臣、裁判官、議員、その他の公務員といった人たちです。

これは極めて重要なことなので、今後もことあるごとにフリースタイル市川のWebサイトで触れたいと思います。

ところで、市川市には、2019年6月に施行された「市川市多様性を尊重する社会を推進するための指針」というものがあることをご存知でしょうか。

市川市公式Webサイト
市川市多様性を尊重する社会を推進するための指針
https://www.city.ichikawa.lg.jp/gen05/0000358025.html

全7条からなるこの指針ですが、条文に先立って冒頭に記された「はじめに」の中に日本国憲法が登場しています。確認してみましょう。というか、読んでみましょう。できれば、声に出して。音読で。

我が国では、日本国憲法において個人の尊重と法の下の平等がうたわれており、その実現に向けて様々な取組がなされてきました
個人の尊厳が尊重され、性別、性自認、性的指向、国籍、民族、年齢、障がいの有無等、様々な社会的属性にかかわらず、互いの多様性を認め合い、すべての人が自分らしく暮らせる地域社会を築くことは、いつの時代にも共通する変わらない市民の願いです。
一方で、私たちを取り巻く社会環境は絶えず変化を続けており、その影響を受けて人々の暮らしや考え方も変化しています。新しい社会環境に対応し、持続的にまちの活力を生みだすためには、多様な生き方を選択することができる地域社会をつくり、すべての人々が自らの能力を十分に発揮することが必要です。
そこで、市川市では、市、市民、及び事業者がこうした理念を共有し、三者が一体となって協力することで、多様性を尊重する社会の実現を推進します。

出所:市川市公式Webサイト「市川市多様性を尊重する社会を推進するための指針」https://www.city.ichikawa.lg.jp/common/gen05/file/0000358026.pdf、2023年5月3日閲覧、太字は筆者

この文章はとても重要なことを言っていますね。手帳に書き写して常に持ち歩きたい文章です。あるいは、声に出して読みたい文章ですね。

というわけで、76年前に施行された日本国憲法のいくつかの条文を見たり、憲法が誰を縛るものなのかを確認しました。また、市川市が、性別・性自認・性的指向・国籍・民族・年齢・障がいの有無等について、人々の持つ個性がそれぞれに異なっていることを尊重する社会を推進するために定めた指針の冒頭に掲げられた文章も読んでみました。

  • 性別
  • 性自認
  • 性的指向
  • 国籍
  • 民族
  • 年齢
  • 障がいの有無

などによって差別されてはいけない、差別してはいけない、という、ごく当たり前のことを明文化しています。文章中に「差別を禁ずる」という表現をできれば入れてほしいですね。

思ったよりも長くなりました。そして、思ったよりも夜露は冷たいですね。これは、昨日が命日だった忌野清志郎さんが、井上陽水さんと共作した「帰れない二人」の冒頭のリリックですね。もう、星は帰ろうとしていますね。これも「帰れない二人」のリリックですね。

それでは、よいゴールデン・ウィークをお過ごしください。