【コラム】沈黙は死だ。――TOKYO RAINBOW PRIDE 2023 に参加しました(2023.4.23)

コラム

執筆日 2023年5月4日
公開日 2023年5月8日
更新日 2023年5月8日

市川市では、「男女共同参画情報誌ウィズレター」を年4回発行しています。その最新号である52号(2023年1月発行)では、お互いの恋愛対象が男性で、2018年に結婚式を挙げた後、市川市でパートナーシップの届け出をした、貴文さんと隼人さんがインタビューに答えています。

市川市公式Webサイト
ウィズレター(男女共同参画情報紙) 男女共同参画であなたもわたしもハッピーに
https://www.city.ichikawa.lg.jp/gen05/1111000055.html
更新日 2023年2月24日、閲覧日 2023年5月4日

ウィズレター52号のお二人へのインタビュー記事は全文を読んでいただきたいのですが、ここでは少しだけ紹介します。

隼人さん:LGBTQ+の人口は全人口の13 人に1 人の割合でいらっしゃると言われています。そのため、あなたの地域にも必ずLGBTQ+の人はいらっしゃいます。その人たちに対して温かい眼差しでお互いに助け合っていける社会になれたらいいなと思います。

貴文さん:LGBTQ+の人は僕たちみたいにカミングアウトをしている人だけではありません。もしかしたら大事な友達だったり家族だったりがセクシュアルマイノリティという可能性もあるので、自分の放った一言が知らないうちに傷つけてしまうこともあります。LGBTQ+の人たちもいるということを頭の片隅において、日頃のコミュニケーションをしていただければと思います。

出所:市川市公式Webサイト「ウィズレター(男女共同参画情報紙) 男女共同参画であなたもわたしもハッピーに」(更新日 2023年2月24日)、https://www.city.ichikawa.lg.jp/gen05/1111000055.html、2023年5月4日閲覧、太字は筆者

LGBTQ+やSOGIEに関して、当サイトでも何度か記事を書いています。

ちなみに、市川市の「男女共同参画センター(愛称 ウィズ)」は、性別にかかわりなく対等な立場で あらゆる活動に参画し、喜びも責任も分かち合う男女共同参画社会の実現を目指すための拠点施設です(市川駅の北口から歩いて数分、国道14号線沿いの、市川市消防局西消防署と同じ建物内にあります)。資料室では、男女共同参画社会の形成の促進に関する幅広い資料や情報を収集しています。読みたい本を借りることもできますよ。

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ところで、タイトルにある「TOKYO RAINBOW PRIDE 2023」をご存知ですか?

これは、「“性”と“生”の多様性」を祝福する祭典で、2023年4月22日、23日に開催されました。会場の代々木公園には延べ24万人が来訪したそうです。私も来場者のひとりです。

TOKYO RAINBOW PRIDE 2023 の会場、代々木公園に出展していたコカ・コーラのブース。撮影日:2023年4月23日

上の写真ですが、一見すると、通常のコカ・コーラのロゴかと思いきや、「love」になっています!

TOKYO RAINBOW PRIDE 2023 の会場、代々木公園に出展していたナイキのブース。撮影日:2023年4月23日
TOKYO RAINBOW PRIDE 2023 の会場でもらった花をかたどった紙。「沈黙は死だ」という力強い言葉がお気に入りです。撮影日:2023年4月23日

上の写真は、一輪の花を模した厚紙で、テントの内壁にたくさん貼られている中から、好きな言葉が書かれたものを取って持ち帰って良いと言われたので、少し迷った後、選び取ったものです。

沈黙は死だ。

これはキース・ヘリングの言葉らしいです。ちょっと調べただけなので、「らしい」を添えています。
※らしいです、と書いたところ、千葉商科大学の中倉智徳先生から、次のようなコメントをいただきました。

むしろエイズとともに生きる人たちの運動体、アクトアップの言葉ではないかと思います。ピンクトライアングルとセットで記憶されているかと。
アクトアップについては、このドキュメンタリー、勉強になりつつ励まされますのでお勧めです!
「怒りを力に ACT UPの歴史」
https://filmarks.com/movies/73081

(中略)

アクトアップ・パリの若者たちをテーマに描いたBPMという映画も、配給的に視聴しやすく、愛のある形で描かれていて、よかったですー!
https://eiga.com/amp/movie/87195/

出所:中倉智徳先生(千葉商科大学)のコメント(2023年5月5日、Facebookにて)、文字色・太字は筆者による

良い言葉ですね。

声を上げることを躊躇する自分を勇気づけてくれます。

タイトル: 沈黙は死、作成者: キース・ヘリング、作成: 1989年、場所: 中村キース・ヘリング美術館

1987年、エイズに対する政府の無関心を告発するため、「SILENCE=DEATH」(沈黙は死)のロゴマークがステンシルやポスターでニューヨーク市を埋め尽くした。製作者は後にエイズ予防啓発運動団体ACT-UPを結成する男性6人組であった。三角形のピンクのマークは、もともとナチスの強制収容所で同性愛者に付けられたもの。 1970年代にアメリカでこのマークを掲げて、ロゴが制作された。ゲイ・プライドと解放の象徴ともなっている。

出所:Google Arts & Culture 、「沈黙は死 キース・ヘリング 1989」、https://artsandculture.google.com/asset/slience-death-keith-haring/0wHO-wP87JgtlA?hl=ja、2023年5月4日閲覧、太字は筆者

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私は「アライ」として、レインボーのアイテムを身に付けています。まだ、装着し始めてわずかな日数しか経っていませんが、人の目につくようにこれらを装着して生活しようと思います。

TOKYO RAINBOW PRIDE 2023 の会場で購入したレインボー・カラーのネックストラップを装着する筆者。
TOKYO RAINBOW PRIDE 2023 の会場で購入したレインボーカラーのリストバンド。
ファミリーマートで購入したラインソックスレイボー。日常使いしています。

「アライ」って何?何のためにレインボーのアイテムを身に付けているの?と疑問を持った方は、是非、こちらの記事を読んでみてください。

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ちなみに、私は、この動画の開始10分のところから、「TOKYO RAINBOW PRIDE 2023」の会場に足を運んだ話をしています。興味のある方はウォッチしてみてください。

LGBTQ+にまつわる様々な課題に詳しい人は是非教えてください。また、詳しくはないけれど知りたいと思っている人は一緒に学んでいきましょう。お気軽にご連絡ください!