今日は2022年3月11日、東日本大震災の発生から11年目を迎えました※1。
被災地で炊き出しなどの活動を行った杉良太郎さん※2のインタビュー記事「慈善活動63年、炊き出し数万食…「売名」批判も吹き飛ばす杉良太郎の人助け論」が、昨日、LINE NEWS で公開されました。杉さんが、長年に渡る慈善活動を経て、現在の境地に至るまでの話は、大変読みごたえがあります。
記事から一部を紹介します。
「『人助け』をそんなに大ごととして考えなくていい。大切なのは『思い』です」と杉は語る。
「多くの方が人助けについて誤解していると思うのですが、自分の家の前にごみが落ちていたら、拾うことも立派なボランティアです。そして、その気持ちを持っているだけでも素晴らしいと思います」
「お金がある人はお金を、時間がある人は時間を、お金も時間もない人は、活動をしている人を理解するだけでも良い。それも立派な慈善です。例えば現地で活動ができなくても、『人への思い』が大事」
「思いによって救われることもあれば、傷つけられることもある。人の思いによって人生は大きく変わるもの。だから私は一生懸命、人のことを思いたい。そこからすべてが始まると思います」
出所:「慈善活動63年、炊き出し数万食…「売名」批判も吹き飛ばす杉良太郎の人助け論」 LINE NEWS プレミアム 2022.3.10 https://news.line.me/detail/linenews/f4652922fe1d 太字は筆者による強調
慈善活動を63年も続けてきた杉さんの言葉だけに、実感がこもっていて、重みがあります。
フリースタイル市川は、まちづくりをしよう!という想いを持った仲間で立ち上げたチームで、NPO法人になって1年5カ月足らず、フードバンク事業を開始して10か月目を迎えたばかりの、まだまだ赤ちゃんの団体です。
そんな、まだまだ経験の少ない私たちですが、杉さんが言うようなこと、つまり、活動の対象となる相手に対する思い/想いが大事であるということは理解しているつもりです。
また、お金がある人はお金を寄付する、時間がある人は時間を寄付する(ボランティアとして活動に参加する)、そうでなくても、まずは知ること、興味を持って調べ、理解しようとすることも、その人のためになる、助けになる、という認識も持っています。
思い/想いを、直接その対象となる人に届けることができなくても、バトンを手渡して継いでいくように、何人もの仲間たちの手で、思い/想いをつないで、その思い/想いを必要としているところに届けることができます。
少し前に公開した、「いちかわフードバンクbyフリスタ」の活動紹介ページでは、
- 食品の寄付
- 時間の寄付
- お金の寄付
の3つの支援方法について説明しています。
また、「いちかわフードバンクbyフリスタ」として言えば、私たちの活動や情報発信を通じて、食品ロスのことや貧困の問題に興味を持った人が、家族や友人と話しをしたり、SNSの投稿やWebサイトの記事をシェアすることなども、課題を解決する方向に力を加えてくれることであり、協力・支援になっています。
SNSの投稿やWebサイトの記事のシェアは大歓迎です。どうぞ、臆せずにシェアをしてください!
フードバンク活動以外のフリースタイル市川の様々な活動(例えば、「いちカイギ」や「源流」、「!ka !ch!kawa」、「ローカルメディア漫遊記」)についても、様々な関わり方があるので、活動への参加、投稿のシェア、反応(コラムを読んだ感想を問い合わせフォームやSNSのコメントなどでお知らせいただけたら嬉しいです!)などを、よろしくお願いします!
ところで、フードバンクという活動をしている私たちですが、世間一般では、この活動に対する認知はどの程度なのでしょうか?
消費者庁消費者教育推進課の「消費者の意識に関する調査 結果報告書 ―食品ロスの認知度と取組状況等に関する調査―」(令和2年4月)を確認してみましょう。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/efforts/pdf/effort_200424_0001.pdf
この調査は、令和2年(西暦2020年)1月にインターネットにより行われており、対象者は全国の18歳以上の男女3,000人(以下、n=3,000と表記)でした。
フードバンク活動の認知を訪ねる設問の質問文は次の通りです。
あなたは、フードバンク活動を知っていますか。
フードバンク活動とは、賞味期限内にもかかわらず、様々な理由により食品関連事業者による販売が困難となった食品などの寄付を受けて福祉施設や食べ物に困っている方々に無償で提供する取組です。
当てはまるものを1つお選びください。
出所:消費者庁消費者教育推進課「消費者の意識に関する調査 結果報告書 ―食品ロスの認知度と取組状況等に関する調査―」(令和2年4月) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/efforts/pdf/effort_200424_0001.pdf
上記の質問文に対して、4つの選択肢、
- よく知っている
- ある程度知っている
- あまり知らない
- 全く知らない
から、当てはまるものを1つ選ぶ方式で回答を得ています。この設問に対する回答の集計結果は次の通りです。
全体(n=3,000)では、フードバンク活動を「知っている(計)」※3が44.7%でした。食品ロス問題を知っている人(n=2,406)では、「知っている(計)」が53.8%となっています。
欧米と比べ、日本ではフードバンクの歴史が浅く、団体の数や活動の規模が大きくないこともあり、認知していない人が多いのだと思います。
私たちのフードバンク事業は、活動の規模が少しずつ大きくなってきています。少しずつ、市川市内でフードバンク活動をしている団体があるということを知ってくださる人が増えているとも思います。とはいえ、まだまだほとんど知られていません。SNSでの情報発信はそれなりに行っており、当サイトにも様々な記事を公開しています。一方、紙媒体に掲載される機会※4は多くないため、高齢の方々にはほとんど知られていないと思います。
紙媒体のご担当者の方で、この記事を読まれた方には、是非、取材していただきたいと思います!
そして、活動内容や、活動にかけるメンバーの想いに共感してくださった方には、是非、何らかの方法で関わっていただきたいと思います!
フリスタのLINE友だち登録や、Twitterのフォローから初めてみませんか?一緒に市川市でまちづくりをしていきましょう!
※フリスタの各種SNSアカウント情報はこちら → https://fs-ichikawa.org/sns_info/
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〈注釈〉
※1:東日本大震災に関する筆者(ノスタルジー鈴木)の個人的な思い出話は、下記の記事の注釈に掲載しています。
※2:Wikipediaによると、杉良太郎さんは、「俳優、歌手、慈善家」と説明されています。また、杉良太郎公式サイトによると、杉さんは、1960年、「15歳のときに、通っていた歌謡学院の盲目の先生に誘われ、加古川刑務所、姫路少年刑務所など7か所以上を慰問」という活動に端を発し、長年に渡って数多くの福祉活動を行っています。
※3:「よく知っている」+「ある程度知っている」=「知っている(計)」としています。
※4:「ちいき新聞」様、「市川よみうり」様に活動を取り上げていただいたことがあります。「ちいき新聞」2021.7.9号に掲載された件は、下記の記事をご参照ください。