こんにちは。
フリースタイル市川のコラムでは、たびたび選挙における投票率のことを取り上げています。最近では、記憶に新しい、第27回参議院議員通常選挙について、市川市での投票率を確認し、記事を書きました。
3年に1回行われる参議院議員選挙ですが、今回の市川市での投票率は、前回(3年前)より7.4パーセントポイント高く、前々回(6年前)より13.3パーセントポイントも高いという結果でした。この記事でも紹介しましたが、各種の選挙の投票率の推移を見ると、このようになります。

各グラフが凸凹しながら推移していることはさておき、左側2本の折れ線グラフ(参議院議員選挙、衆議院議員選挙、つまり国政選挙)の投票率が、中央の2本(千葉県の知事選挙と県議会議員選挙)、右の2本(市川市長選挙と市議会議員選挙)のそれを大きく上回っていることがわかります。
市川市にお住いの皆さんの国政に対する関心の高さに対して、千葉県と市川市の政治への関心は相対的に低いということが読み取れます。
* * * * *
さて、この話題に連なる話として、本稿では、男女別の投票率を確認してみます。
なお、以下、3つのグラフのデータ出所は、2025年の参議院選挙の投票率のみ市川市公式ウェブサイト「第27回参議院議員通常選挙 投票速報」(2025年7月20日公開、同日閲覧。https://www.city.ichikawa.lg.jp/ele01/t20250720.html)で、他のデータは「各種選挙結果」(2025年3月19日更新、2025年7月22日閲覧。https://www.city.ichikawa.lg.jp/ele01/1541000004.html)です。
さっそく、相対的に投票率が高い国政選挙の投票率を男女別に見てみます。

水色の矢印で指し示しているのは、男性の方が女性より投票率が高かった選挙です。直近5回の参院選のうちの3回、5回の衆院選のうちの3回で、投票率は「男性>女性」でした。
私は思わずグラフの中に「国政選挙の投票率は男性が女性より高いことが多い」と書き込んでしまったのですが、すみません、それはちょっと言い過ぎでした。
冒頭の画像=グラフは、各9回の参院選の市川市での投票率なのですが、9回のうち男性の投票率が女性より高いのは3回なのです。最近は2回に1回の頻度で男性の方が高いのですが、以前は女性の方が高いのが当然という結果だったのですね。
「市川市では、国政選挙の投票率は男性と女性の差が小さくなっており、近年は男性の方が高いことがある」などとするほうが実態を捉えているように思えます。
さて、続いては、千葉県知事選挙と、千葉県議会議員選挙の市川市における男女別投票率です。

知事選も議会選挙も、各選挙、5回とも、投票率は「女性>男性」です。
次に見るのは市川市長選、そして、市川市議会議員選挙の投票率です。

市長選も市議会選も、5回とも、投票率は「女性>男性」です。
「市川市における地方選挙の投票率は、女性が男性よりも高い」と言い切って良いと思います。
* * * * *
本稿のタイトル、
「選挙における投票率に男女差はあるの?ないの?一概には言えないの?」
という問いに対するひとまずの回答は、
「市川市では、国政選挙の投票率は男性と女性の差が小さくなっており、近年は男性の方が高いことがある」
→ 国政選挙の投票率には男女差があると一概には言えない
「市川市では、地方選挙の投票率は、女性が男性よりも高い」
→ 地方選挙の投票率には男女差はあると言える
となりましょう。いかがでしょうか。妥当なところでしょうか?それとも、違和感がありますか?
都内に仕事をしに毎日通っている人は、国政に関心はあっても、地域の政治、地元の政治への関心は薄い、そんなことがあるかもしれませんね。それが、(ジェンダーによらず)「国政選挙の投票率>地方選挙の投票率」となる背景にありそうです。このような人はジェンダーに関わらず存在しますが、特に地方選挙への関心の高低にジェンダーの差が影響していると考えられます(女性にも多いですが、男性には地元を離れて毎日都内に仕事をしに出掛ける人が女性よりも多いのでしょう)。
* * * * *
参院選で票を投じた候補者が当選したか、しなかったか、あるいは比例で票を投じた政党が議席を増やしたか減らしたか、どうでしたか?
ご自身がどなたに、どこに投票したか、忘れてしまわぬように手帳か何かにメモしておくと、3年後や6年後の参院選の前などに参考になります。いや、ただメモしただけで参考にはならないかもしれませんね。その人の、あるいは、その人以外の当選した議員の方の活動をウォッチして(記録して)おくと、次なる選挙前に参考にすることができるでしょう。
それでは、今日はこの辺でお別れです。また、お会いしましょう。フリースタイル市川のノスタルジー鈴木でした。
* * * * *
執筆日:2025年7月22日
公開日:2025年7月28日
執筆者:ノスタルジー鈴木