市川市と北総鉄道株式会社は、2024年3月15日に「大町駅周辺地域の活性化」に向けた連携協定を締結しました。
市川市の公式発表によれば、この連携の目的は、大町駅と周辺地域の魅力向上を図り、地域社会の発展と、市民サービスの向上を目指すことだそうです。
参考:市川市公式ウェブサイト「北総鉄道株式会社との大町駅周辺地域の活性化に向けた連携協定締結について」(2024年3月15日)https://www.city.ichikawa.lg.jp/tou01/0000449144.html、2024年3月17日閲覧
市川市の公式発表でわかっていることは、今のところ(2024年3月17日時点で)、ほぼ、これだけです。
一報、北総鉄道の方はもう少し詳しい情報を発信しています。このあたりは、自治体と民間企業の情報発信に対する考え方の違いが顕著に表れていると言えましょう。
北総鉄道のウェブサイトでは、市川市がそうしたような、大町駅と周辺地域の魅力向上云々、という具体性を欠いた書き方ではなく、「市川市の観光施設である、市川市動植物園をはじめとした、大町レクリエーションゾーンの最寄駅である、北総線大町駅周辺地域の活性化を図るため」※と、施設名などを挙げて目的を述べています。
なお、大町レクリエーションゾーンについては約2週間前に、実際に赴き、酸素を吸ったり、二酸化炭素を吐いたことを、記事にしているので、大町ってどんな場所なの?と思った人は、ぜひ読んでみてください。この記事を。
話が戻りますが、北総鉄道のサイトでは、連携協定の最初の事業として、「大町駅に市川市動植物園の動物たちと北総電車がコラボした駅装飾を実施」※したことも紹介しています。さらに、当面の取り組みとして、協定に基づいて、「市川市による大町駅の装飾を実施する」※こと、2024年3月20日から、「北総線各駅(京成高砂駅を除く)に設置した市川市動植物園のパンフレットを持参の上、動植物園へ来園した小学生以下のお子様に、市川市と当社のコラボキーホルダー(先着300名限定)をプレゼント」※することも説明しています。
※情報および画像の出所:北総鉄道株式会社公式ウェブサイト「市川市と『地域活性化に関する協定』を締結しました」(2024年3月15日)https://www.hokuso-railway.co.jp/topics/detail/35107、2024年3月17日閲覧
鉄道チャンネルというウェブサイトによると、2024年3月15日に大町駅で行われたセレモニーで、北総鉄道の持永秀毅社長と市川市の田中甲市長が協定書にサインした他、市川市立大町小学校の児童が幕を引き落とし、駅装飾をお披露目したということです。この駅装飾は、中2階のコンコースに描かれた大きなイラストで、駅の近くにある市川市動植物園をモチーフにしたものになっています。イラストのタイトルは「GO! ICIKAWA CITY ZOO」で、動植物園のキャラクター・レッサーパンダの梨丸が大町駅周辺の見どころを案内しています(「いちかわかるた」のイラストを活用しているものと思われます)。
情報出所:鉄道チャンネル「大町駅を市北部の拠点駅に 北総鉄道と市川市が『地域活性化に関する協定』を締結(千葉県市川市)」(2024年3月16日)https://tetsudo-ch.com/12950037.html、2024年3月17日閲覧
「いちかわかるた」については、この記事をご覧ください。
大町には「大町梨街道」という愛称を持つ素晴らしい道路があります。旬の頃には、市内外からおいしい梨を求めてたくさんの人々が訪れます。
また、動植物園、自然観察園、自然博物館もあります。フィールドアスレチック「ありのみコース」、そして、忘れちゃいけない、アミューズメントパーク「大慶園」もあります!
ただし、大町駅から歩いて各拠点に赴くには少々骨が折れますよね。
この連携協定締結の件をXで投稿したところ、フォロワーさんから、送迎車が必要とのご意見をいただきました。その通りですね。両者がタッグを組んだことで、マイクロバスを走らせることなどができれば。北総鉄道のグループ会社には、バス会社さんもありますからね・・・。
映画『となりのトトロ』に登場する「ネコバス」ならぬ、「レッサーパンダバス」や「梨バス」などが走ったら面白いですね。もっとも、市川市には既にコミュニティバス「梨丸号」が走っています。が、大町駅及び、その周辺は、残念ながらルートから見事に外れているのです。松飛台駅(市川市と松戸市の市境の駅ですが、厳密には松戸市内の駅です)には行くのですが。
https://www.city.ichikawa.lg.jp/common/roa01/file/0000437386.pdf
今回発表された、市川市と北総鉄道のタッグ結成がきっかけとなり、大町駅周辺の大いなる魅力が、多くの人に伝わることになれば、本当にすばらしいと思います。既にある魅力を伝えること(に加えて、上述のような道路交通の利便性を少しアップさせること)に注力していただきたいと思います。
人が多く来訪するようになれば、梨ジェラート、梨カクテル、梨ウォーターなどを味わえる場所も増えるでしょうね。人が来る(需要が見込まれる)ようになってから、グルメの供給を強化するという順で商いを進めるのが良いでしょう、逆ではなくて。
自然観察園にはホタルが生息している、貴重な自然のある大町。市川市民でも、なじみがないという人が多いと思われる大町のことを、まずは市川市の中の人々(市民という意味です)が知って、魅了され、繰り返し来訪する者(リピーター)と化す、そんな流れができれば良いかもしれません。
それでは、また、お目にかかりましょう。黄色い歩道橋の上ですれちがったら、声をかけてくださいね。
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執筆日 2024年3月17日
公開日 2024年3月18日
更新日 2024年3月18日